火曜日にスタートした新ドラマ２本。まず期待の『白い春』ですが、まずは無難に滑り出したという印象です。この役のためにダイエットしたという阿部寛がかなり怖いです。あれだけでかくて目がギョロついていて、足をひきずって無愛想で、もう普通の人は近寄りません。ドラマの中では大橋のぞみちゃんをはじめ、みんなよく平気で近づいていくなという感じでした。

　その割に阿部ちゃん、あまりにも運が悪い。彼の気持ちを誰もわかってくれない上に、どんどん不幸の渦に飲み込まれていく様は、自業自得なんだけど可哀想すぎ。もっとも主人公をそう思わせないと、今後の展開で視聴者を惹きつけられないから仕方ないんですけど、ちょっとやり過ぎではとも思いました。

　全体のトーンがちょっと暗いですが、阿部のそこはかとないユーモラスさが救いになっています。脇役では遠藤憲一が良いです。デビッド伊東は気づかないくらい老けて太っていました。吉高由里子はこういう役をやらせるとはまりますね。白石美帆は普通の人を演じるとなぜこんなにも感じ悪くなるんでしょう？ともあれ、２回目も見てみます。今後の展開がどうなるのか、ちょっと楽しみでしたから。

　『アタシんちの男子』も、ある意味では期待通り。はちゃめちゃな話で、大人が見るようなドラマではありませんでした。ただ意外だったのは、もっとイケメンイケメンしたドラマかと思ったら、むしろ堀北真希がコメディエンヌとして頑張るドラマだったみたいでした。お笑い芸人並みに体を張っていたので、その点は感心しました。彼女はシリアスな役よりも、こういう方向に素質がある気がします。