幹事クリタのコーカイ日誌2009

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3月27日 ● 小沢はもう「死に体」。

 2月はあんなに暖かかったのに、お彼岸過ぎてからのこの寒さには参ります。冬物を急いでクリーニングに出さなくて良かったです。さて、この寒さに負けないくらい「お寒い」のが政界。民主党の小沢代表は「辞めない」なんて言うものですから、読売新聞の緊急世論調査で自民党にひっくり返されてしまいました。暖かかった2月までは予想もつかないまさかの急展開です。

 ただ、こうなることは小沢の秘書が逮捕された時点で予測できたはずです。事件が起きた直後に書いたように、一番民主党としてまずい対応は小沢が辞めずにグズグズと居座ることだったのですが、まるでその通りにしてしまったために、民主党に対する失望感が一気に国民に広まってしまいました。小沢は政権奪取を目前にして本当に悔しいだろうし未練もたっぷりでしょうが、たとえみんながやっているスピード違反であっても、自分自身が一番スピードを出していた以上、切符を切られるのは仕方ありません。反論したところで誰も味方にはなってくれないのです。

 一番小沢にとって良かった選択は、さっさと岡田に代表の座を譲り、党内での自分の影響力を温存することでした。でもここまで落ちてしまった後では、もう政治家として「死に体」です。民主党内の反小沢グループとしては、小沢をきっちりと追い込んでから辞めさせないと逆に党が分裂してしまうという心配があったからこそ、世論調査が出るまで「小沢おろし」を自粛していたんでしょう。小沢はまんまとその罠にはまってしまったということかも知れませんが、やはり自分自身で出処進退のタイミングを見極められなかったのは政治家として致命的です。

 自民党、特に麻生にとっては今が最大のチャンスです。定額給付金がばらまかれ始め、高速道路が1000円に引き下げられ、そして小沢が死にかかっているのですから、ここをおいて解散総選挙のタイミングはありません。今なら小沢と麻生は「どっこいどっこい」です。しかし、この先はいつ自民党に検察の矛先が向かってくるかも知れませんし、麻生自身がまたいつ失言をするかもわかりません。挙げ句に民主党の代表が岡田になってしまったら、やっぱり「麻生じゃダメ」とみんな思うことでしょう。小沢という攻撃の的として絶好の目標が掛け替えられないうちに、解散総選挙をやった方が良いでしょう。まあ総理の椅子にしがみついているという意味では麻生も小沢と同じですから、勝てるという自信がない限りは麻生も簡単に解散はしそうもありませんけどね。