幹事クリタのコーカイ日誌2009

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2月18日 ● 任命責任はどこまでも。

 「酔いどれ記者会見」の中川財務相・金融相が辞任を発表しました。あんな国際的恥さらしは辞めて当然なのですが、予算成立後に辞任などと相変わらず緊張感のないことを言っています。辞めると決まっていて誰がそんな大臣の答弁を信用するのか、どんな官僚がその大臣の言うことを聞くというのか。即刻辞めるのが一番だし、本人が辞めないというのなら、総理大臣が解任するのが当たり前だと思うのですが、世の中その当たり前が通用しないから困ります。
(その後、中川財務相・金融相は一転辞任しました)

 そもそも誰が見たってあれは「泥酔状態」だったのに、未だに風邪薬のせいにしていること自体が見苦しいです。風邪薬であんな状態になるなんて見たことも聞いたこともないので(深酒をするとああなることは誰もが知っていますが)、そんな危険な風邪薬があるなら大臣はさっさと公表して製薬会社を告発し、処方した医師を訴え、国民に風邪薬服用の危険性を周知すべきです。また国家の威信に関わる問題を引き起こしたのですから、厚生労働相が引責辞任すべきですが、残念ながらその危険な風邪薬についての責任を誰も問おうとはしていません。

 ところで中川は麻生首相の「盟友」だそうで、財務相・金融相という一番肝心なポストに「アル中」の噂もある彼をつけたのですから、当然麻生首相の任命責任が問われることになります。恐らく危険水域まで下がっている麻生内閣の支持率はこれで決定的に下落することでしょう。ほぼ「とどめの一撃」です。自民党の「麻生おろし」が本格化するかも知れません。

 ただほんの半年ほど前に麻生を選んだのも自民党です。麻生の中川に対する任命責任を問うなら、自民党の麻生に対する任命責任も問うべきですし、そもそも自民党がころころと首相を代えることができるのも、自民党に圧倒的多数を与えた国民のせいですから、結局任命責任を最終的に負うのは我々だということになります。

 実際、小泉の「ワンフレーズ」政治に騙されてしまった国民は、この数年ひどい目に遭い続けています。格差は広がり、日本の資産は外資に食い荒らされ、未曾有の経済危機から立ち直るきっかけすらありません。派遣切りで住む家すら失ってしまった多くの人たちが凍えているのに、陰でこそこそ動き回って金をたんまり儲けている連中がいます。KY(空気読めない・漢字読めない)首相とアル中の財務相では、この先不安だらけなのも当たり前。任命責任のツケを払わされているのは見事に国民でした。

 できることなら、さっさと総選挙をやって、この任命責任から解放されたいと思うのですが、KY(解散やらない)首相ですから、いつまでも我々は任命責任を負わされるのでしょう。