幹事クリタのコーカイ日誌2009

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1月24日 ● 大相撲初場所も大詰め。

 朝青龍の復活で人気を呼んでいる大相撲初場所。白鵬よりも朝青龍の方が客を呼べることがわかってしまって、協会も困っていることでしょう。これではいくら内舘牧子が頑張っても、朝青龍に引退勧告などできません。善玉でも悪玉でも、キャラがあれば人気が出ることを朝青龍は証明してしまいました。それほど今の日本人はこうした興行に対する目が肥えてきたということでしょう。

 ところで場所の方は完全に白鵬と朝青龍の両横綱のマッチレースになりました。ここまで全勝の朝青龍を1敗の白鵬が追うということで、このまま千秋楽の横綱決戦までいけば理想的な展開だと言えます。驚くべきは朝青龍です。休場明け、故障、稽古不足で優勝争いはおろか、引退危機を声高に言われていたにも関わらず、日を追うごとに相撲内容が良くなってきました。初日から数日間はバタバタした危なっかしい相撲だったのに、把瑠都戦など完全に全盛時の相撲でした。ここまで相撲勘が戻るとはさすがです。過去に初日から10連勝した場所は全て優勝しているそうですから、13連勝までした今場所、驚きの復活優勝が目前まで迫ってきたというところでしょう。

 対する白鵬は磐石の相撲を取り続けてきたのに、日馬冨士にまさかの1敗を喫して朝青龍を追う形になってしまいました。ただ白鵬の落ち着きぶりからして、これ以上の敗戦はないと思いますから、このまま横綱対決までいってくれることでしょう。白鵬が朝青龍に本割、決定戦と2連勝するのが大変な反面、スタミナに不安のある朝青龍も決定戦に持ち込まれることは避けたいでしょうし、いずれにしても見どころの多い千秋楽になりそうです。

 大関陣は休場した琴光喜こそダメでしたが、他はそれなりに健闘しています。特に琴欧州は優勝した昨年夏場所の髣髴とさせる前に出る相撲を取ってここまで9勝4敗。星はともかく取り口は評価して良いと思います。魁皇も引退の危機を乗り越えて勝ち越しました。新大関日馬冨士は緊張からか前半ボロボロでしたが、後半にようやく自分の相撲を取り戻して何とか7勝と勝ち越しまであと1番までこぎつけました。千代大海は前半良かったのですが、後半上位と当たって負けがこみこれまた7勝。もう少し頑張って欲しいです。

 関脇以下では把瑠都の前半の相撲は素晴らしいものがありました。後半失速してしまい残念ですが、もう少し相撲が上手くなってきたら、あの怪力だけに大関も視野に入ってくることでしょう。後は豪栄道が力をつけてきました。逆に長年期待されている稀勢の里は伸び悩んでいます。30代日本人大関トリオに大きな期待ができない今、早く日本人若手力士が成長して外国勢と張り合ってもらいたいのですが、なかなか相撲ファンの期待通りにはいきません。後は人気の山本山。あと1番で勝ち越し。楽しみです。