幹事クリタのコーカイ日誌2009

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1月15日 ● それが「トヨタイズム」なのか?

 名古屋にずっと住んでいるだけにトヨタ自動車に勤務している知人を何人も知っています。高校時代の友達もいれば、テニスサークルにもトヨタマンはいます。高校時代の友達の結婚披露宴にも招待されていきました。僕ともう1人だけが学生時代の友人で、後は周りみんなトヨタだったために、その披露宴はどっぷりとトヨタ色に染まっていて、僕と友人はトヨタの家族主義的な結束の強さとウエットさに、ちょっと辟易したくらいでした。

 トヨタがプライベートの部分まで社員を丸抱えで面倒を見るというのは、トヨタ社内にいるとよくわからないみたいですが、僕たち無関係の人間からすると異様に感じます。特に社内イベントの豊富と、その参加率の高さを聞くと「さすがトヨタ」と思います。まあメーカーというのは昔からそうやって社員の結束を固めロイヤリティを上げてきたわけで、特にトヨタだけが特別なのではないかも知れませんが。

 そんなトヨタマンが、また「さすがトヨタ」と思わせるようなことをしています。こちらによればトヨタの部長級社員約2200人が自主的に新車を購入しようとしているんだとか。愛社精神の発露と言うことなんでしょうが、ビールや服と違います。新車ですから。普通はこのご時世においそれと買えるものではありません。それをみんなで一斉に買おうって決めることも、それに従うことも、社外の人間からしたらびっくりです。

 どんだけ会社好きなんだよ、とか、どんだけ給料貰ってんだよ、とか、どんだけ縛りがきついんだよ、とか。突っ込みどころ満載です。中には去年新車に買い替えたばかりだよ、とか、子どもが東京の私大に行って家計苦しいんだけど、とか、家を建てたばかりで住宅ローンで余裕ないよぉ、という人もいることでしょう。そういう「いま車は後回し」と思っている人も、みんなで買おうと決めたら、和を乱すことなく一緒に買うんでしょうか?「いや、オレは要らないから買わないよ」って、堂々と言える空気なのでしょうか?

 繰り返しますが、これが靴やせいぜいパソコンくらいならお付き合いもできるでしょう。しかし、ことは新車です。こんなものを強制されたらたまったものではありません。本当にみんな「自主的」なんですかね?確かQC活動も「自主的」と言ってましたよね?よその会社のことなんで、どっちでも構わないっちゃ、構いませんが。