幹事クリタのコーカイ日誌2008

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12月21日 ● 久しぶりにマジに切れそうになった。

 大抵のテニスの草トーナメントはそうなんですが、審判はおかずセルフジャッジと言って、自分のサイドのボールは自分たちでジャッジをすることになっています。基本的には「疑わしい場合は相手に有利に」ということになっていますが、とは言え自分にはアウトに見えればアウトと言いますし、それが相手から見たら入っていて欲しいからという気持ちで見ているのでインに見えるという場合はいくらでもあります。

 当然もめ事も多いのですが、セルフジャッジのもうひとつの基本は相手のジャッジには完全に従うということです。自分から遠いサイドのボールが入っていたかどうかなんて正確にわかるものではありません。それにいちいち文句をつけていたら試合は成立しません。相手のジャッジに抗議する権利はルール上認められていないのですが、世の中には(特にオバテニと呼ばれるオバサンたちには)そんなルールは眼中にないと言うか、はなから存在しないようです。

 昨日出た試合で対戦した40代とおぼしき夫婦ペア。相手のオバサンが打ったボレーがベースライン際に落ちました。僕は横から見ていたのでボール1個アウトしていたのが見えましたから「アウト」とジャッジしたところ、相手のペアが2人揃って「インだ、中に落ちている、絶対にインだ」と執拗に言い出しました。僕はボールマーク(ボールが落ちた跡)を示して「アウトです」と言っているにも関わらず、ずっと「入っていた、信じられない」と文句を言い続けているのです。その時間帯は相手からは太陽が逆光でラインが相当見にくいはずなのに何を言っているのかと、かなり腹が立ちましたが、ここで同じレベルで言い争っても仕方ないので黙ってプレーを続けました。

 しばらく後に今度はオバサンが打ったロブがやはりベースラインからボール1個アウトしました。ボールが滑っていくボレーと違って、上から落ちてくるロブはインアウトのジャッジはしやすいものですから、今度も「アウト」と言ったところ、また文句連発です。しかしはっきりボールマークの後が残っているのですから、何を言われようともアウトはアウトです。そもそもベースラインからベースラインへ向けて打ったロブが入ったかどうかなんて、向こうから見てわかるわけもありません。お前の視力は5.0か、アフリカで狩りをしているのか、どんだけ目が良いんだって話です。

 それなのに2人でブツブツ文句を言い続けた挙げ句にオジサンが「ボールに回転がかかっているから落ちるんだよ」とテクニック解説です。お笑いです。オバサンがスライス回転で打ったロブのどこが落ちるんだと。その上、「ラインに少しでもかすっていればインなんですよ」などと偉そうに言うのです。お前たちよりも僕の方が年上だし、はるかにテニス歴は長いし、技術もずっと上だ、テニスのルールも精通している、素人にそんなことを言われる筋合いはないわ、とさすがにムカつきました。そもそもここまでくるとルールの問題ではなくマナーの問題です。テニスはなによりマナーを守るスポーツなのに。ただここで喧嘩しても無意味だし同レベルのマナー違反者になってしまうので、またグッと我慢しました。

 その試合が終わってから大会本部に行ってレフェリーに事情を説明しました。前述したようにセルフジャッジの試合で相手のジャッジに抗議する権利はありません。どうしても納得がいかなかったらレフェリーを呼んで見ていてもらうしかないのです。もちろんレフェリーも僕の説明に全面的に同意です。ルールでそうなっているんですから。相手に注意をしておくということだったので僕も納得して引き揚げましたが、基本的なルールを理解せずに試合の雰囲気をぶち壊すような相手とは本当にやりたくありません。