幹事クリタのコーカイ日誌2008

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12月1日 ● 三浦大輔とヨンセンと石川遼。

 横浜のエース三浦大輔が横浜残留を宣言しました。「ハマの番長」との愛称がある横浜の顔の彼が、阪神へのFA移籍をするかどうか注目されていましたが、球団への愛着とファンの声を理由に残留したのは、久々に心が癒されるような気持ちの良い話です。

 もちろんFAによる移籍は選手の権利ですから、それを行使したからといって非難されるべき筋合いではありません。ただ、やり方によってはファンの中にわだかまりが残るのも無理からぬこと。中日ファンである僕にしても中村紀が4月には「移籍など考えていない」と言ったくせに、今回楽天へのFA移籍を表明したのは少々残念な気持ちです。まあノリの場合は来季はレギュラーが約束されていない上に、楽天の提示額が中日の倍だったらしいですから仕方ないのかも知れません。それに入ったのが楽天なのもまだ許せる理由のひとつ。三浦が「強い球団を倒したい」と言ったように、弱い球団に入ってチームを強くしたいという心意気は、ファンから見ると好印象です。

 さて、弱いチームだった名古屋グランパスは今季ずっと優勝争いをする強いチームに生まれ変わりました。最終節を残して優勝の可能性がまだあるのですから、強くなったものです。それを実現したのはもちろん今季から監督になったストイコビッチの手腕だと思いますが、そのピクシーのサッカーを支えた一人がFWのヨンセンでした。ノルウェー代表としても活躍するヨンセンは人柄も良く献身的にプレーすることでファンからも愛されていたと思いますが、名古屋は来季ヨンセンと契約する意思がなく、ヨンセンは他チームへの移籍を考えています。彼もまたきっと今季は苦戦したチームへと移籍していくことでしょう。ヨンセンが去るのは残念ですが、移籍先での活躍を願っています。

 さて、人生の深みや哀愁を感じさせるベテランの移籍問題とは別に、才能溢れる若者の成長を見るのもファンにとっては楽しみです。17才の石川遼はプロ転向1年目でなんと賞金獲得額1億円を突破しました。恐るべき天才児ぶりです。15才でツアー制覇した時には「まぐれ」だろうと思いましたし、その後の「ハニカミ王子」騒ぎは彼を潰してしまうのではないかとも危惧させましたが、石川は全くそんな心配を杞憂に終わらせるような活躍でファンを楽しませてくれています。

 テニスの錦織圭、競馬の三浦皇成も今年一気にブレイクした若き天才ですが、世間の知名度・注目度では年少の石川遼が一番だけに、プレッシャーも相当にかかっていると思います。来季さらにこれ以上にステップアップしていけるのかどうか。いつかアメリカツアーに参戦してタイガー・ウッズとメジャーで互角に渡り合う石川を見たいだけに、順調に成長していって欲しいものです。