幹事クリタのコーカイ日誌2008

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10月18日 ● 日米とも野球は「準決勝」。

 日米ともに野球が白熱しています。最終決戦に進むチームを決めるための、いわば「準決勝」が日米で同時に行われているからです。アメリカではまずフィリーズがドジャースに勝って先に決勝へ名乗りを挙げました。フィリーズのマニエル監督は、あのヤクルトや近鉄で活躍した「赤鬼マニエル」。日本で広岡、西本という名監督の下でプレーしたことが、今のマニエルの監督としての力量に何らかの影響を与えているのでしょう。

 対する相手はレイズかレッドソックス。レイズは岩村が大活躍して一気に王手をかけました。対するレッドソックスは最後の砦として松坂がマウンドに上がったものの残念ながら打たれてしまいましたが、チームは辛うじて逆転勝ちで土俵際で何とかこらえているところ。とは言えまだ王手をかけているレイズ有利に間違いはありません。判官贔屓になりますが、昨年の覇者レッドソックスよりも長年弱かったレイズの今年の勢いを買います。奇跡の大躍進を見たいものです。

 日本ではまずパ・リーグが先行して西武と日本ハムの頂上決戦が始まりました。打力の西武と投手力の日本ハムという対照的なチームのぶつかり合いだけにわかりやすい戦いになりそうです。初戦は打力の西武の猛打が爆発して日本ハム先発のグリンが火だるまになりました。最初から1勝のアドバンテージがある西武だけに、これで大きくリードです。日本ハムは第2戦に先発するダルビッシュが西武の勢いを消し止めることができるかどうかにかかっています。単に勝つだけではなく、西武打線の調子さえ狂わせてしまうような快投をしないと、ちょっと苦しいかも知れません。

 セ・リーグはまず阪神と中日の第1ステージが始まります。これはもう何回も書いているように中日が圧倒的に有利な状況です。クライマックスシリーズを睨んで準備万端、故障者も戻って開幕時のオーダーが組める中日と、巨人に球史に残る大逆転を喰らった上に監督交代のゴタゴタに見舞われている阪神ではモチベーションの高さが天地ほども違うことでしょう。その上、中日がヘビに睨まれた蛙状態だった苦手の甲子園ではなく大阪ドームでのシリーズとあっては、中日に不利な条件を探す方が難しいくらいです。初戦で川上が阪神打線を抑えてしまったら、去年同様に後は一気に中日が勝ち上がることでしょう。

 もっとも巨人との第2ステージは去年のようにいくかどうかはわかりません。戦力的には圧倒的に巨人が上ですし1勝のアドバンテージもあります。中日は阪神に勝った勢いをそのまま巨人にぶつけて最初から一気に寄り切るしか勝ち目がありません。巨人が中日の勢いを受け止めきったら、後は地力にまさる巨人がじわじわとプレッシャーをかけてくることでしょう。

 本当なら中日と日本ハムの3位同士の日本シリーズになって、いったいペナントレースの意味ってなんなんだ、という根本的な制度に対する疑問が浮かび上がる方が今後のプロ野球のためだと思うのですが、今年に限っては巨人と西武という優勝チーム同士の正統な日本シリーズになりそうな予感がします。この両チームのシリーズは派手な空中戦必至ですから、それはそれで面白いものになりそうです。