幹事クリタのコーカイ日誌2008

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9月22日 ● 「メークレジェンド」ですか。

 巨人が阪神を3タテし、ついに首位に並びました。最大で13ゲームあった差を追いついたのですから、これで1996年に11.5ゲーム差をひっくり返した「メークドラマ」を超える大逆転劇の可能性が高くなりました。これを世の中ではいつの間にか「メークレジェンド」と呼んでいるそうです。まあ巨人ファンが騒ぎたくなる気持ちはわかりますが、他球団のファンにしてみれば何となく釈然としない気分は残るでしょう。

 まず思い出して欲しいのは、開幕前は誰もが巨人のぶっち切りの優勝を予想していたということです。なにせ昨年優勝したのは巨人です。なのにクライマックスシリーズで中日に負けたからと、シーズンオフにさらなる大補強をしました。それも同じリーグのチームのエースと4番と抑えのエースを引き抜いてきたのです。これでは勝負になりません。

 ところが開幕してみると、どうも巨人はピリッとしません。阪神が走り中日が追撃し、巨人はずっと3位で停滞していました。ただなにせ選手層の厚さが違います。怪我人が出て、夏バテし、挙げ句に北京五輪で、すっかり他チームの戦力はガタガタになってしまった8月から、徐々にペースを上げてきて、この時期になってようやく追いついたということです。いわば最初にタラタラやってたから、首位になるのが遅れただけです。スタートが遅れてギリギリで捕球したらファインプレーに見えたというのと同じです。「レジェンド」というほど内容が伴っている逆転劇だとは思えません。

 まあペナントレースはこのまま巨人が勝って当たり前。問題はクライマックスシリーズです。短期決戦となると実力だけではない「勢い」と監督の采配が大きなウエイトを占めてきます。巨人はいまがピークですが、クライマックスシリーズの頃にはきっと調子の波が落ちてきます。逆にいまがどん底の阪神や中日は、これから徐々にチームが上向きになってくることでしょう。もっとも、今年の中日のひどさで、もしクライマックスシリーズに出て勝つようなことがあったら、さすがにちょっと申し訳ない気はしますけどね。

 ちなみに「メークドラマ」とか「メークレジェンド」とか、どうして「メーク」なんでしょう?英語の発音からすると「メイク」が表現的に相応しいと思うのですが、誰も突っ込まないままですね。