幹事クリタのコーカイ日誌2008

[ 前日翌日最新今月 ]


 
9月20日 ● 台風が近づいてくる時の緊迫感。

 台風13号が東海地方を通り過ぎていきました。今年は台風の「はずれ年」(「当たり年」に対する反意語はなんと言うのでしょう?)なのか、台風を意識したのは今年初めてでした。台湾付近で停滞していた時には、全然関係ないと思っていたのに、週末にかけてこちらに向かってくるとわかった頃から急に気になりだして、ずっと天気予報の台風情報を注目していました。なにせ今日のテニスができるかどうか、実に微妙なタイミングだったからです。

 注目していたのはスピード。時速20km/h以下で太平洋岸をノロノロ進んでくると、土曜日の午前中に東海地方に来るから、こりゃヤバイ、もっとスピードが上がってこないかとそればかりを気にしていました。幸い金曜日になってからどんどんスピードが上がり、30km/hになった時点で、どうやら金曜日の夜の間に抜けそうだとわかり一安心。夕方にはかなり余裕で台風情報を見ることができました。

 実際、名古屋にもっとも近づいたのは夜8時頃だったようですが、雨は台風にしてはそれほどひどい降りでもなく、夜10時頃にはもうやんでしまいました。風もほとんど吹かず、台風が一番近づいている時間帯にも関わらず、娘は塾に行っていたし、息子もバイトに行っていました。我々の日常生活にはほとんど影響がありませんでした。

 もっとも、昔と比べて今は家も丈夫になったし、設備も災害に強くなったので、以前のように台風が来るからと言って大騒ぎする必要もあまりありません。子どもの頃の「台風が来るぞ」という時のイベントめいた緊迫感が懐かしくなるくらいです。子どもにとってあの頃の台風は「怪獣が襲ってくる」というのと同レベルの一大イベントでした。

 雨戸を打ちつけて、庭や軒先に置いてあるものを物置や玄関に片付けて、断水に備えて風呂に水を張り、ラジオや懐中電灯やロウソク、非常食などを枕元に用意して、わくわくしながらテレビで台風情報に釘付けになっていたあの頃。すっかり今では「三丁目の夕日」の中の話になってしまいました。僕が子どもの頃はまだ伊勢湾台風の記憶が新しかっただけに、余計に名古屋の人々は警戒したんだろうと思います。台風の被害に遭わないにこしたことはないので、落ち着いていられる今の方がもちろんずっと良いんですけどね。