幹事クリタのコーカイ日誌2008

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9月9日 ● ようやく北の湖理事長辞任。

 日本相撲協会の北の湖理事長が露鵬と白露山の大麻問題でようやく引責辞任をしました。遅すぎると思います。福田首相のように早々に投げ出すのが良いわけではありませんが、北の湖理事長にはもっと前の段階で辞任すべきタイミングがいくらでもありました。八百長問題、リンチ死問題、朝青龍問題のいずれの時でも僕は辞任すべきだと言ってきましたし、若ノ鵬が大麻で解雇のタイミングで完全に辞めるべきでした。それを残留すると突っ張ってきて、ついに自分の部屋から大麻力士が出てきてようやく渋々辞任とは往生際が悪すぎます。現役時代は土俵際で粘るタイプの力士ではなかった癖に、どうしてこんな時だけ二枚腰なのか不思議なくらいです。

 なにはともあれ、全てを親方の責任として自分の責任を認めてこなかった理事長が辞めて、これでようやく協会も理事長主導で改革ができるはずですが、その後任が元横綱三重ノ海の武蔵川親方。2代続けて出羽一門からの理事長、しかもナンバー1が引責辞任をしてナンバー2がトップになるというのはいかがなものでしょう?同じ一門の先輩でなおかつ一緒にこれまで協会運営に携わってきた人間にこの難局を乗り切れるのか、改革ができるのか、これまた甚だ疑問です。

 もちろん、今のこの混乱を乗り切るための臨時政権であるという考え方もできます。目の前に迫る秋場所をどうするのかをはじめ、協会としてまず立て直すための態勢作りは必要でしょう。しかし、とりあえず今のゴタゴタを落ち着かせたら、武蔵川新理事長はさっさと後任に理事長の座を譲り、相撲協会の改革はもっと清新な若手親方に任せた方が良いのではないかと思います。もう還暦の武蔵川新理事長では大きな変革はできないでしょう。

 期待できるのは貴乃花親方です。かなり変人そうで、日本的な調整とか根回しとか苦手そうですが、親方になってから協会に対していろいろ提言しているその姿勢は理想主義的で改革をしていこうという意欲に溢れています。親方として力士を育てた実績はゼロに等しく、従来の理事長候補の条件には物足りませんが、現役時代の知名度と実績は十分ですし、なによりファンに対して相撲協会は変わるんだ、というアピール度が高いのが一番です。ファンあっての相撲であり、ファンに期待されないトップではどんどん人気が落ちていくばかりですから。