幹事クリタのコーカイ日誌2008

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8月28日 ● 毎日書道展を見に行く。

 書道を趣味でやっている友人のIさんが、毎日書道展の佳作に入ったので、暇だったら見に行ってくれとチケットをくれました。一昨日の26日から東海展が開かれたので、早速昨日見に行ってきました。平日の午前中なのでガラガラかと思いきや、広い会場にはかなりの人数が入っています。大半は60才以上の夫婦らしき人たちか、40代以上のオバサングループで、恐らくみなさん書道を嗜んでおられるのでしょう。後はぽつぽつと10代の学生がいますが、20代〜40代の男性というのは希少で、僕はかなり浮いた感じでした。

 Iさんの作品の他にも、中学校の同級生の女性も入選をしていました。Iさんの話によれば、入選というのは会場に展示されている「その他大勢」なのですが、それでも出品された全作品中の上位半分に入っていないといけないそうで、佳作となると10分の1だとか。東海地区だけでこれだけの入選作があるということは、全国でどれほど多くの作品が出品されていることやら。出品料を考えるだけでも毎日新聞社はボロ儲けです。

 書道というのは多くの芸術の中でもとりわけ難解です。僕は母がずっと書道をやっていましたし、学生時代に好きだった女の子が3人続けて書道を本気でやっている子だったので、かなり書道展も見に行っています。しかも自分自身も小学生の頃から書道は習っていましたし、高校生の時には県高校美術展の書道の部にも母校の代表として出品したこともあるくらいなのですが、それでも正直言って子どもの「お習字」なら上手い下手はわかりますが、書道展に並んでいるような作品の優劣の判別は全くつきません。

 全国で何万という作品の中から入選作や佳作を選び、さらにもっと上の賞を選んでいくのは並大抵の作業ではないはずです。なにせ一定レベル以上の書が並んでいるのですから、オリンピックのように「ヨーイドン」で走らせて順位をつけるのとは全然違います。恐らくそこにはかなりの情実や政治的判断が加わっているはずで、審査員クラスの「先生」たちの駆け引きと力関係でいろいろなことが決まっていると思われます。決して実力だけの世界ではありません。

 それでも高い出品料と表装料を払って、多くの人たちが書道を続けているのですから、書には何か日本人の心を惹きつけ響くものがあるんでしょう。僕も毎回「わからんなぁ」と言いながら、書道展を見に行っていますし。いつか年を取ってテニスする元気もなくなったら、また書道を再開しようかなともチラッと考えています。チラッとですけどね。