幹事クリタのコーカイ日誌2008

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8月27日 ● 錦織圭初戦突破。

 昨日書いた錦織圭が見事に1回戦で第29シードのモナコに勝ちました。6-2、6-2、5-7、6-2。4セット目の途中で足の痙攣が起きてしまったそうですが、それを乗り越えての勝利。体調さえ万全なら世界の30位前後の選手は問題にしない強さです。過去のブレーク、ロディック、ナダルとの試合内容からすると、すでにトップ10に近い実力はありそうです。

 これで世界100位クラスとの対戦となる2回戦も問題なく突破することでしょう。勝負は3回戦で対戦するであろう第4シードのダビド・フェレールです。スペインのフェレールは世界一のリターンを持つ男です。スペインの選手らしいフォアハンドの強打と粘り強さを持ち、この1年ほどの間にナダル、フェデラー、ジョコビッチの3強を追う存在にのし上がってきました。

 錦織もフォアの強打を基本に戦う選手であり、フェレールとはテニスがかみ合ってしまいます。同じタイプ同士の戦いというのは基本的にはアップセットは起きにくいものですが、ただし錦織には「のびしろ」がたくさんありますから、1戦ごとに強くなる可能性も十分。フェレールとの試合で大化けすることだってあり得ると思います。

 もし錦織がフェレールに勝つようなことあると、世界のテニス界にセンセーションを起こすことになるでしょう。しかも第4シードを破るわけですから、順調にいけばベスト4も視野に入るわけです。準決勝進出、第1シードのナダルと対戦。決して不可能だとは思いません。もちろん、1回戦を勝っただけでそこまで考えるのは尚早だし、ほとんど妄想に近いのですが、日本男子にそこまで期待できる選手が登場したということ自体、長年のテニスファンとしては感無量の想いです。

 夢を見させてくれる力があるだけでも錦織はスターです。ぜひとも彼の試合の放送を地上波でやって欲しいですね。きっと人気が出るからWOWOWだけに独占させるには惜しいですし、テニスを観戦する文化を欧米並みに広げるためにも、地上波で誰でも見られるようにしてくれないとね。