幹事クリタのコーカイ日誌2008

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8月20日 ● 清原引退に思う。

 清原が引退発表というニュースに触れても、さして驚きはありませんでした。巨人をクビになったところで、実質的に清原の野球人生は終わっていたと思いますし、オリックスにとって清原は単なる広告塔に過ぎなかったからです。「KK」の相棒(?)である桑田の引退が、メジャー挑戦への夢が散った時というわかりやすいタイミングだったのに比べて、清原はそのタイミングを見失ってしまったのではないかとも思いますが、いずれにしても2人ともその華やかなスタートに比べて地味なエンディングでした。

 清原の全盛期は西武が常勝軍団だった1980年代後半から1990年代前半。入団直後からの数年間だったと思います。天賦の才だけで若い頃から打ちまくった清原ですが、練習熱心だったとはとても思えず、また豪快に遊びまくっていたせいもあって、あっと言う間にその才能をすり減らしてしまったというか、高校時代に蓄えた貯金を吐き出してしまった印象でした。

 巨人に移籍後は勝てない巨人の象徴として扱われて、最後はオリックスの広告塔で終わることになるとは、あのPL学園時代のまばゆく輝いていた清原を知っているファンには何とも寂しくもどかしい気分です。通算打撃記録は2000本安打、500本塁打、1500打点をクリアし、過去の偉大なバッターたちと並ぶほどですが、タイトルとなると打撃三部門でついに無冠のままに終わってしまいました。

 ただ清原の真価は記録にはありません。プロで打撃三部門ついに無冠に終わった清原ですが、PL時代も含めてチームの優勝には常に関わってきました。清原が打てばチームが勝つ、そんなチームリーダーとしての資質は、もっと評価されても良かったと思います。個人記録は残せてもチームが勝てないイチローとは好対照の選手なのです。

 そのキャラクターゆえに、ファンから見ても好き嫌いは分かれたことだろうと思いますが、「匂い」がする濃いキャラクターの野球選手がまた一人去っていくのは寂しいものです。あまり指導者に向いているようにも思えませんが、将来西武や巨人の監督をすることもあるのでしょうか?KKコンビの監督対決というのも、また興味深いものになりそうです。