幹事クリタのコーカイ日誌2008

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8月13日 ● オリンピックでしか見られないもの。

 日本のテニスファンにとっては北京五輪の楽しみは何といっても錦織圭だったのですが、残念ながら1回戦で当たったウィンブルドン4強のシュットラーにフルセットの末、負けてしまいました。実力的には決してひけを取っていないと思われますが、まだまだ経験不足。こうやって負けながらひとつずつステップアップしていくのでしょう。

 ところでコアなテニスファン以外は全然興味がないことでしょうが、オリンピックではシングルスだけではなく男女それぞれのダブルスも行われます。当然国を代表して参加するわけですから、同じ国の選手同士がダブルスのペアを組みます。そうすると普段のツアーでは組まない選手がペアを組んだり、シングルスにしか出ないようなトップ選手がダブルスに出場したりします。

 今回ならフェデラーとナダルがそれぞれダブルスに出ています。彼らはツアーではまずダブルスには出ません。国別対抗戦であるデ杯でまれにダブルスに出ることはありますが、トーナメント戦で何試合も出るなんてことは本当に珍しいのです。

 今回フェデラーは同じスイスのワウリンカと組んで第4シード、スペインのナダルはロブレドと組んで第6シードになっています。それぞれ実力のある選手とペアですから、十分にメダルが狙えることでしょう。他にもジョコビッチやナルバンディアン、ヒューイット、フェレール、ダビデンコ、ブレークなどのトップ選手が軒並みダブルスに出ているので、テニスファンとしては滅多に見られない興味深い試合が山盛りです。フェデラーとナダルがダブルスで直接対戦したら、ぜひ見てみたいものですが、日本では放送されないでしょうね。残念で仕方ありません。フェデラーならダブルスもさぞかし華麗なことでしょう。

 ちなみに女子はトップ選手もしばしばダブルスに出るので、男子ほど物珍しくはないのですが、今回欠場したシャラポワがロシアの選手とダブルスを組んで出ていたら、それはきっと興味深かったでしょう。彼女もまずダブルスには出ないし、ロシアの選手とは仲が良くないことも知られていますから。

 ちなみに金メダルの最有力候補は男子はダブルスのスペシャリストであるアメリカのブライアン兄弟、女子はウィンブルドンでも優勝したアメリカのウィリアムズ姉妹だと思います。もちろん男子はフェデラーのスイスペアも強いし、女子では地元中国ペアも有力なのですが、アメリカの兄弟姉妹ペアがそれぞれ金メダルというのも、ちょっと珍しい記録になるんでしょうね。