幹事クリタのコーカイ日誌2008

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8月6日 ● 山本昌は最後の200勝投手か?

 中日一筋25年の山本昌がようやく200勝を達成しました。昨年2勝しかあげられず限界説が囁かれ、今年200勝を達成できなかったら引退も決意していた彼が、順調に勝ち星を積み上げ、最後は最年長完投勝利の記録付きで大台クリアしたのはファンとして素直に嬉しく思います。

 ところで山本昌が「最後の200勝投手」になるのではないかという説があります。と言うのも、昔よりも登板試合が少なくなった昨今、エース級の投手でもシーズンで15〜17勝程度。なかなか勝ち星を重ねていけない上に、有力な投手ほど早々とアメリカに渡ってしまうからです。もちろん、野茂のように日米通算でなら200勝をクリアする選手は今後も現れることでしょうが、日本だけで200勝に到達するような投手はもういないのではないかということです。

 確かに山本昌に次ぐ勝利数の現役投手は西口ですが、現在155勝とまだ50勝近くあります。可能性が一番高い松坂はアメリカにいて日本に戻ってくることは当分ないだろうし、他に200勝が見えている選手はいません。山本昌が国内最後ではないかと言われるのも無理はない状況です。

 ただ僕はきっと日本に拘る選手がいると思います。かつては確かにメジャーリーグは憧れでしたし、誰もが最高峰の場所でどれだけ自分の力が通用するか試してみたいと思ったことでしょう。しかし、これだけ多くの選手が普通にメジャーでプレーするようになると、憧れは憧れではなくなり現実になります。自分と同程度の選手の活躍具合で、自分ができるかどうかも大体推測がつきます。

 となると、選手がアメリカに渡る理由は何よりも莫大な報酬のためということになり、それならば現実的な問題として交渉次第では日本に残る選手も増えるのではないかと思うのです。家族のことを考えたり、自分の暮らしやすさや性格を考えて、国内に残りたい選手はきっといます。少々年俸が低くても、諸事情を考えたら日本でプレーしようと判断しても全然おかしくありません。実際、西口はそういう発言を過去にしています。

 山本昌を見てもわかるように、昔に比べて長寿の選手は格段に増えています。いま40代現役選手のなんと多いことか。スポーツ医学や科学的トレーニングの発達で40代でも十分に活躍できるのですから、きっと200勝投手は今後も登場してくることでしょう。