幹事クリタのコーカイ日誌2008

[ 前日翌日最新今月 ]


 
8月4日 ● 選挙のための内閣改造なら。

 福田内閣が改造しました。安倍内閣をそのまま「居抜き」で受け継いだ福田首相は、ここまで借り物の内閣で政治運営を行ってきたわけですが、ようやく自前の内閣を作ることができたわけです。普通に考えれば遅すぎると思いますが、なにせ何にもしない内閣ですから、閣僚が誰であろうが関係ないのでしょう。

 なのに今回内閣を改造したのは、もちろん選挙対策です。今のままではとても総選挙が戦えないと、まずは派閥のボスの森元首相が打ち上げ花火を上げて道を作り、それからおもむろに各派閥のボスの意見を聞き、順番待ちの中堅議員にも配慮してバランスを取った昭和な匂いのする組閣でした。顔触れを見ても大して新鮮味もなく、強いて言えば中山、野田両氏に人気取りを頼る「女頼み」内閣でしょう。

 で、今回の内閣改造のもっとも目玉となっているのが麻生太郎幹事長なわけですが、幹事長というのは自民党の役職であって内閣の人間ではありません。閣僚ではない人事が目玉だというのですから、政界は実に摩訶不思議なところです。これがせめて官房長官に麻生ならわかるのですが、なぜか官房長官は不人気の町村が留任なのですから不思議です。

 で、この閣外の話である麻生幹事長ですが、福田内閣の支持率回復のカギとなっています。新聞の世論調査では麻生幹事長は好意的に受け入れられているよなうですが、これがそのまま自民党の復権に結びつくとは到底思えません。結局本当に内閣支持率を上げて選挙で勝ちたいなら、早々に麻生に福田が政権を「禅譲」をするしかないでしょうね。総理大臣を変える、これが選挙対策用内閣改造の一番効果があるやり方です。