幹事クリタのコーカイ日誌2008

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7月27日 ● 芸人がクイズでボケるのは古臭い。

 フジテレビの「27時間テレビ」で、「ヘキサゴン2」のスペシャルをやっていました。いつものヘキサゴンメンバーに明石家さんまがファミリー(浅田美代子、中村玉緒、間寛平、村上ショージ、ジミー大西)を連れて参戦。ヘキサゴンの誇る(?)羞恥心、paboと対戦したのですが、予想通り噛み合わない結果になりました。

 ヘキサゴンのおバカさんたちは、アイドル系のルックスで頑張って答えるけどわからないという「素」なところが人気なわけですが、さんまオールスターズは本当にバカなのかただボケているのか微妙です。それは「間」の違いとして表れ、ボケようとしていないヘキサゴンチームはどんどん思いついたことを答えていきますが、ボケを考えている(ように感じる)さんまチームは解答のタイミングが遅くなってしまい、その間の違いがヘキサゴンという番組には合わないのです。

 通常のヘキサゴンではFUJIWARAにしても品川庄司にしてもますだおかだにしても、決して無理なボケ解答をして笑いをとることはしていません。むしろ彼らは賢い担当の芸能人(山本モナとかラサール石井とか麻木久仁子とか)には感心し、おバカさんたちには突っ込むというスタンスで、番組の潤滑油となっています。これは反射神経にすぐれた芸人だからこそできる技で、サッカーで言えばMFにあたります。攻撃にも守備にも参加です。

 こうした芸人のポジションを考えたのはヘキサゴンのプロデューサーなのか島田紳助なのかはわかりませんが、これを見慣れてしまうと、芸人がボケ解答をして笑いを取ろうとするスタイルは実に古臭く見えてきます。なにせスピード感が全然違います。トラップせずにワンタッチのパスで前線にボールを運ぶサッカーと、ドリブルで相手陣営に持ち込もうとするサッカーみたいなものです。

 恐らく一緒に番組をやって、さんまも紳助もその差に気づいたことでしょう。さんまがこれから何かを変えていくのか、もしくはこのままのスタイルを自分のテリトリーで繰り返していくのかはわかりません。ただ、最近のさんまは「あんまり面白くない」ことは確かですし、それはスタイルが古いからだ、ということを世間にも確認させてしまったというだけでも、今年の27時間テレビは価値があったのかも知れません。