幹事クリタのコーカイ日誌2008

[ 前日翌日最新今月 ]


 
7月20日 ● 今さら梅雨明けと言われても。

 東海、関東甲信、北陸、東北などで昨日梅雨明け宣言が出て、日本全国が夏本番を迎えました。と言っても、今さら梅雨明けと言われても全く実感が湧きません。実際には7月に入った途端に各地で猛暑に見舞われており、梅雨前線は3日頃から姿を消していたのですから、本当の梅雨明けは今月3日くらいだったはずです。それをここまで半月以上もぐずぐずと梅雨明け宣言を引き延ばしてきた気象庁の意図がわかりません。

 もともと梅雨明け宣言と言うのは、農家のために出していたという話を聞いたことがあります。つまり気象庁としては梅雨明け宣言は単なるサービスであり、それにとやかく言われたくはないのかも知れませんが、実際には1年の季節の移り変わりの大きな節目であり、梅雨明けとともに夏のイベントごともスタートするわけですから、一般国民の関心も高いわけです。だから出す以上は納得性を高くしてもらいたいもの。

 ところが最近の気象庁は及び腰というか、梅雨明け宣言を早く出して、その後に雨が降って文句を言われたくはない、という気分が見え見え。だからいつも巷では「もう梅雨明けしているだろう」と言っているのにも関わらず、なかなか宣言が出ません。今年は特に例年になく早い段階で梅雨前線が消えただけに、気象庁としては「まだまだ」というところだったのでしょうが、だったらせめて素直に「間違っていました。今月3日に梅雨明けしていました」と言えば良いのです。それをずっと猛暑が続いている途中で「梅雨明け」とか言われても、言われたこちらがびっくりしてしまいます。

 しかも正式に昨日が「梅雨明け」の日だとすると、気象上のデータとしても誤りです。そんな誤ったデータを基に温暖化などの議論をするのは危険ではないでしょうか?仮に温暖化で梅雨明けが早くなってきて夏が長くなるということが仮説として提示された場合に「でも2008年はまだ梅雨明けが7月19日と昔とあまり変わっていませんでしたよ」なんてことになったら困ります。今年の梅雨明けは7月3日にしておくのと議論が全然変わってくるのに。

 気象庁は今からでも梅雨明け宣言の日を変えたらどうでしょう?決して恥ずかしいことではないと思いますけどね。