幹事クリタのコーカイ日誌2008

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7月18日 ● 『正義の味方』第2回。

 日本テレビ系水曜夜10時の『正義の味方』。山田優のドSっぷりと志田未来のドM演技が見事に噛み合っていて、なかなか楽しいハチャメチャコメディに仕上がっています、と、僕は思ったのですが、人によってはきっと「キライ」という人もいるかも知れません。コメディとは言え、あれだけ不条理なまでに妹を苛める姉を見ていると不快になるとか、そういう感想を持つ人もいそうです。実際我が家の子どもたちも「あの姉、むかつく」とか言っています。ドラマじゃん、と思うのですが、ドラマでもダメらしいです。

 まあダメな人はダメとして、僕としては安い制作費で頑張って作っているなぁと思いました。マンガ原作らしい破天荒な展開ながら、悪魔のような姉の身勝手な行動が、結局周りを助けて幸運をもたらすという設定も楽しいし、それに振り回される妹役の志田未来のくるくる変わる豊かな表情が見ていて和みます。

 姉妹以外のキャラクターの存在感をできるだけ薄くして、主役2人にスポットを当てている演出も考えられています。最近のドラマに多いのですが、あまりサイドストーリーを作り込み過ぎて、逆に主人公の印象が薄れてしまうことを避けています。このドラマの何が売りかと言えば、ひたすら横暴な姉と従順な妹のやり取りにあるわけですから、余計な話はいらないのです。

 それにしても山田優が良いですね。志田未来が上手いのはわかっていますし、これくらいやるだろうと期待通りなのですが、山田優はこれまで大根というイメージでした。前のクールの速水もこみちもそうですが、ルックスだけの大根役者には、こうした濃い人間離れしたキャラクターを演じさせるに限りますね。もこみち同様、山田優も人工的なイメージですから、普通の人間の役を演じてもどこか嘘臭くなってしまいます。だったら最初から嘘臭いドラマの方がはまるというものです。

 日テレは土9の『ヤスコとケンジ』と言い、この『正義の味方』と言い、さらに見てはいませんが『学校じゃ教えられない』と言い、なんだか突き抜けた子ども向けコメディばかりをラインアップしています。フジテレビともTBSとも違う日テレ色を出そうとしているのでしょう。これはこれで面白い試みだと思います。