幹事クリタのコーカイ日誌2008

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5月23日 ● 復活、琴欧州。

 大関琴欧州が初優勝まで目前に迫ってきました。12日目に朝青龍、13日目に白鵬と両横綱を完璧な相撲で撃破。これで白鵬に2差をつけたうえに、残る2日間に強敵はいません。もはや優勝「当確」マークを出しても良いくらいです。

 今場所の琴欧州は大関昇進直前の頃の相撲が戻ってきました。低い姿勢から前みつを取って寄る。あの長身でそんな相撲を取ったら対戦した力士はたまったものではありません。あっという間に腰が浮いてしまってなすすべなく寄り切られてしまいます。

 大関昇進後の琴欧州は怪我もあって惨憺たる成績を続けてきました。ライバル白鵬に先んじて大関になったのに、横綱昇進レースはあっさり逆転されてしまい、いつの間にか魁皇、千代大海の古参大関に馴染んでしまっていました。場所の序盤から平幕力士に負けて優勝争いに顔を出すわけでもなく、かといって朝青龍や白鵬に勝って存在感を示すわけでもない。そんな情けない場所がずっと続いてきたのです。

 それが突然今場所、強かった琴欧州が甦ってきました。このままいけば全勝優勝の可能性も高く、7月の名古屋場所がいきなり綱取り場所になります。長身で甘いマスクの琴欧州が横綱になれば、相撲人気もまた甦ってくることでしょう。そう言えば昨年の名古屋場所は同部屋の琴光喜が大関取りでした。佐渡ヶ嶽部屋の「琴ちゃんズ」にとってはゲンのいい場所かも知れません。少々気が早いかも知れませんが、名古屋場所の琴欧州が楽しみです。