幹事クリタのコーカイ日誌2008

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5月10日 ● 中村藍子が伊達に雪辱。

 岐阜から福岡に転戦したクルム伊達公子。土居美咲と組んだダブルスではあっさり1回戦負け。シングルスは岐阜に続いて藤原を連破し、またも日本3位の中村藍子と対戦しました。先週24才で現役バリバリの中村藍子が伊達に負けたのは、伊達を誉めるよりもむしろ中村に対する非難の声が高かったと思いますし、何より中村自身が不甲斐なさに悔し涙を流したそうです。

 伊達に連敗だけは何としても避けたい中村と、2週連続でさすがに疲れが見えている伊達。モチベーションの高さも体調も全て中村が上回っていたせいか、あっさりストレートで中村が伊達を寄せつけずに完勝しました。当然と言えば当然の結果なのですが、中村はもとより伊達も協会関係者もみなホッとしたことと思います。中村が伊達に連敗してしまったら、中村は立ち直れないかも知れませんから。

 伊達としても本来の目的が「日本女子の若手の刺激」にあるわけですから、一度は中村に勝つのは良いとしても、2度勝ってしまっては劇薬が毒薬になってしまいかねません。中村が本来のプレーで自分を圧倒したことを素直に喜んでいることでしょう。中村も伊達とのこの2戦で何かを掴んで、伸び悩みから飛躍を図って欲しいものです。

 世界80位台のタナスガーンと中村に負けたことで、伊達の実力はやはり世界の100位台前半くらいといった感じで収まってきそうです。37才で12年振りの現役復帰と考えれば、これでも十分な実力ですが、もし伊達が得意とする速いハードコートで試合が行われたらどうなるかはまだわかりません。早く有明でテニスする伊達を見たいものです。