ストイコビッチ監督の元、新生名古屋グランパスエイトは、Ｊ１初戦をドロー。そしてアジア王者の浦和とアウェーで第２戦を戦いました。戦前の予想では圧倒的に不利。浦和は初戦こそ横浜Ｆマリノスに負けたものの、高原ら大型補強をしてさらに戦力アップ。プロ野球における巨人のごとき巨大戦力だけに、これに名古屋が立ち向かうのはかなり困難が伴うと思われました。

　ところが蓋を開けると名古屋が良いのか浦和が悪いのか、前半は名古屋優勢に試合は進みます。マギヌンのクロスをヨンセンがヘッドで合わせて先制すると、後半の浦和の猛攻を守備陣が防ぎ、挙げ句に浦和のＧＫ都築のパスミスに乗じて小川が２点目を挙げて試合を決めてしまいました。ストイコビッチ監督初勝利を王者浦和から、しかもアウェーでプレゼントしたのですから、名古屋の選手たちも大したものです。

　夜のスポーツニュースでは「浦和が負けた」ことばかりを取り上げていましたが、我々にしてみればもちろん「名古屋が勝った」のです。スポーツ報道における「関東偏重」は、いつものスタンスだけに今さら驚きはしませんが、もう少し公平という言葉を覚えたらどうでしょうかね。

　ともあれ、今年の名古屋はなかなか良いスタートを切りましたが、実は昨年も開幕４連勝と絶好調だったのです。ところが途中から故障者が相次ぎ、選手層の薄い名古屋はガタガタになってしまい、結局「万年中位」からは抜け出せないまま。今年もまず今の調子を維持しながら、なんとか長丁場を乗り切って最後まで楽しませてもらえたらと願っています。