幹事クリタのコーカイ日誌2008

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1月26日 ● 全豪オープン異変。

 真夏のメルボルンが大変なことになってしまいました。全豪オープンテニスで本命対抗の選手が次々と敗れ去ってしまい、若い選手が決勝へと進出してきました。時代は本当にあっと言う間に変わっていきます。

 女子はベスト8までは順調でした。第2シードのクズネツォバこそ早々に負けてしまいましたが、残る7人の上位シード選手がみなベスト8入り。しかし、そこで頭ひとつ抜けていると思われたエナンがシャラポワに完敗。対抗するかと思われたウィリアムズ姉妹がイバノビッチとヤンコビッチのセルビア勢にともに負けてしまったのです。若手が女王たちを倒して世代交代を一気に進めた感じです。

 決勝は20才同士のシャラポワとイバノビッチの対戦になりました。どちらが勝っても全豪は初タイトルです。パワーは互角、経験と闘志で勝るシャラポワか、テクニックと勢いのイバノビッチか。昨年末からの調子の良さを考えるとシャラポワの方が若干有利かと予想します。

 男子はもっと波乱でした。台風の目はフランスのツォンガ。ランキング38位ノーシードの22才。ジュニア時代には活躍した選手ですが、最近はあまりパッとしなかったのに、1回戦で9シードのマリーを倒して波に乗り、4回戦では8シードの同じフランス期待の若手ガスケを、準々決勝で14シードのユーズニーを葬り、そして準決勝ではあのナダルを完璧なテニスでストレートで倒して決勝に進出したのです。ナダルに「このテニスをしたらフェデラーにだって勝てる」と言わしめたほどの隙のないテニスでした。

 ところがその無敵の王者フェデラーが準決勝で負けてしまったのです。相手は3シードのジョコビッチだけに「大波乱」と呼ぶのはどうかと思いますが、とは言えフェデラーは過去4大大会では10大会連続で決勝に進出し8大会で優勝。負けたのは全仏でナダルにだけという安定感を誇っていただけに、準決勝敗退はやはり意外です。昨年のジョコビッチの成長ぶりが顕著だっただけに、今年こういうことは起こりうるとは思っていましたが、まさか最初の全豪で早くも実現するとは。グラフ以来の「ゴールデンスラム」を狙っていたフェデラーとしてはショックでしょう。

 ジョコビッチもイバノビッチと同じセルビアの20才。もし2人が同時に優勝したらセルビアでは大騒ぎでしょう。注目の男女シングルス決勝です。