幹事クリタのコーカイ日誌2008

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1月20日 ● 息子もセンター試験。

 この土日はセンター試験が行われています。うちの長男も大学受験生なので一応受けてはいます。僕はセンター試験の前身の「共通一次試験」の第1期生なのでとても感慨深いものがあるのですが、どうも息子の調子はあまり芳しい感じではありません。なんでも今年いきなり英語の出題形式が変わったとかで、会話文がなくなってどうたらこうたらと嘆いていましたが、難易度的にはさほどこれまでと変化はなく、実力さえあれば戸惑うほどのことでもなかったようです。実力がないうちの息子のような連中が「変わった!」と大騒ぎしていたみたいですが。

 息子は私立文系狙いで国公立は受かればラッキーというレベルですから、センター試験に対する真剣度も僕から見ると全く物足りません。と言うか、息子を見ていると我々の時代の受験というのがいかに真剣で厳しかったかと溜息が出るほどです。昔はこの時期になると受験を苦にして自殺、というニュースがしばしば流れていたものですが、最近はあまりそういう話も聞きません。受験ごときで死ぬことはないんで、悪い話ではないのですが、親世代からするともう少し「苦にして」欲しいくらいにストレスのない受験生ぶりです。

 うちの息子は高校3年の秋まで部活オンリーの学校生活で、それからわずか4ヶ月で受験ですから、うまく気持ちを切り替えられていないし、そもそも性格的にのんびりしているのでこんなもんなのでしょうが、それとは別に今の子どもたちには「学歴社会」という意識そのものが昔に比べてはるかに低くなっていることを感じます。高学歴だからといって、社会で必ずしも成功するとは限らないし、そもそも社会で成功する道筋自体が昔のようにわかりやすくないし、もっと言えば「成功」することそのものをあまり望んでいないようなところさえあります。

 鬱屈とした受験生時代を過ごすよりも楽しい青春かもなぁ、と思う反面、もう少しきりきりと真剣に受験勉強しておいた方が、のちのち役に立つことも多いだろうにとも感じます。日本では高校3年生が一番必死で勉強する時期です。ここで楽してしまったら、身に付けるべき教養も身に付かず、必死に勉強をする経験も方法も知らないままで大人になってしまいます。もったいないことです。大学を出た割に物を知らないバカ、という若者が本当に多いですが、みんな似たような受験生だったのでしょうか。