幹事クリタのコーカイ日誌2008

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1月8日 ● 大河ドラマ『篤姫』第1回。

 今年の大河ドラマ『篤姫』がスタートしました。大河は戦国か幕末が定番とは言え、あまり馴染みのない主人公だけに視聴者の反応はどうなんでしょう?世の中はちょうど「大奥」ブームだけに、そこはタイムリーではあるのですが、大河ドラマのコアターゲットである中高年男性には大奥よりも維新志士の活躍の方が受けるでしょうから、女性ファンを取り込みつつ従来の男性ファン受けも狙う両面作戦で展開することでしょう。

 第1回を見た限りでは、まずその「明るさ」に好感がもてました。去年の『風林火山』はとにかく重厚と言えば重厚でしたが、重苦しくて暗くて、特に後半は全然息が抜けませんでした。それに比べると主人公は若い女性になったし、場所も雪の降り積もる山国から陽光煌めく南国へと変わり、画面全体に明るさと華やかさが満ちています。それだけでも見ていて楽しい気持ちになります。もっとも舞台が江戸に移ってからも今のテンションを保てるかどうかは疑問ですが。

 主役の宮崎あおいは、なかなか快活で芯の強そうな篤姫を軽快に演じていました。大河ドラマ最年少の主役ということで少し肩に力が入り気味のような気もしますが、むしろ肩の力が抜けているよりも好感が持てます。また準主役とも言うべき小松帯刀に瑛太というのも、ドラマの明るさを一層引き立てるナイスキャスティングです。

 幕末維新という時代は、視聴者(特に大河ファン)も良く知っている時代だけに、いろいろと突っ込みも厳しいだろうと思います。西郷隆盛(1928年生まれ)は小澤征悦、大久保利通(1830年生まれ)を原田泰造、坂本竜馬(1836年生まれ)を玉木宏、そして勝海舟(1823年生まれ)を北大路欣也だそうで、北大路だけ年が離れすぎているのが心配です。竜馬と帯刀は年が近いだけに玉木と瑛太の「のだめ」コンビは良い感じですけど。

 浅野ゆう子のイメージが強い滝山は稲森いずみ。ちょっと線が細い印象ですが、彼女もキャリアを重ねてきただけに、何とか滝山をこなすことでしょう。和宮は堀北真希。篤姫と和宮は10才違いなのですが、年が近い宮崎と堀北では嫁姑の感じが出るかどうか。

 まあ長い年月を一人の俳優が演じる大河ドラマではどうしてもこのあたりは矛盾が出るところなので、大目に見るしかありません。若手人気俳優とベテラン大物俳優を組み合わせていく大河ドラマのキャスティングはパズルを組み立てるようなものでしょうから、いろいろと苦労が忍ばれます。