幹事クリタのコーカイ日誌2007

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12月15日 ● 仕事で我慢できること、できないこと。

 週刊モーニングで連載されている『エンゼルバンク』という作品があります。あのヒットマンガ『ドラゴン桜』の外伝で、大学受験ノウハウマンガが発展して今度は転職ノウハウマンガになっているのですが、そこで転職はリセットではなくチューニングである、という理論が展開されています。

 つまり、今の仕事が不満だらけだからと言って、転職したら全てリセットされてハッピーになるわけではなく、トータルポイントは今の仕事と一緒だとしても、ストレスに感じる部分を少なくして楽しく仕事しよう、ということです。仕事を「将来性」「安定性」「やりがい」「給料」「労働時間」の5項目で分析し、どの項目が低くても我慢できるかを考えれば、自ずと自分に合った転職ができるということでした。

 僕は現在全く転職なんて考えられませんが、もし転職するとしたら、何が優先されるかを考えてみました。(1)労働時間 (2)給料 (3)安定性 (4)やりがい (5)将来性 だと思います。もう会社で働く残り時間は10年余りですから、せいぜいそれくらい会社が大丈夫なら構わないので将来性は求めません。やりがいも欲しいですが、それよりも短い労働時間で給料がよく安定していることがなにより大事。要は生活の安定と自分のやりたいことをする時間を確保したいのです。

 これはもちろん僕が40代後半で、住宅ローンと教育費の負担に苦しんでいて、趣味のテニスにはまっているからこその「チューニング」です。もし自分が28才独身だったら全くこの順位は入れ替わってきます。恐らく(1)将来性 (2)やりがい (3)給料 (4)安定性 (5)労働時間 となるような気がします。バリバリ働ける未来と夢のある仕事、というのが20代ならではの健全な労働に対する価値観だと思うからです。

 まあ実際にやっている現在の自分の仕事の環境を考えると、最初に挙げた順番と若干の食い違いはあるものの、ほぼ良い感じに並んでいるので、転職する必要性は感じていません。労働時間が理想よりは少し長いかなとは思いますが、それでも若い頃のように深夜まで残業したり休日出勤をしたりしているわけではないですから文句を言うほどではないですし。

 それにこの5項目には挙がっていませんが、本当に仕事で感じるストレスの大半は実は「人間関係」ではないかと思います。人間関係がうまくいかないと本当に胃に穴が空きそうになります。「こんな仕事辞めたい」と思うのも、無理解でダメな上司や、無茶苦茶いう得意先のせいだったりすることが多いと思います。幸い、今の僕の職場環境にはそこまでストレスを感じるきつい人間関係はありませんが、昔はいろいろとありました。そういう時は会社に行くのがイヤでイヤで仕方ありませんでした。

 もっとも最近その手の人間関係に悩まなくなったのは、周りが良い人ばかりだからというわけではなく、年を取って人とうまくやれるようになったことと、反面無頓着かつ鈍感になってきたということもあります。気にしなければ良いと思って、実際に気にしないでいられる「鈍感力」が身に付くのは本人にとっては「幸せ」なことです。周りに「しわ寄せ」がいくことでもありますけどね。