幹事クリタのコーカイ日誌2007

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12月12日 ● 巨人の外人部隊。

 今年リーグ優勝を果たしながら日本シリーズ進出を逃した巨人が年末恒例の積極補強を進めています。特に横浜のクルーンとヤクルトのグライシンガーの両外国人投手を獲得したのは大きいと思います。同じリーグのチームの抑えの切り札とリーグ最多勝の先発投手ですから、予定通りに働けばこれ以上ない戦力になります。

 特にクルーンが抑えになることで上原を本人の希望通りに先発に回せますから、上原、グライシンガー、高橋尚、内海、木佐貫と豪華な先発陣が揃います。なにせ上原以外の4人が今年のセ・リーグ防御率上位5位までに入っているんですから。たださえ強力な打線に加えてこの投手陣では、もはやどこのチームも太刀打ちできないと思われるのに、さらに欲張りなことにヤクルトのラミレスも狙っているそうで、もしそんなことになったら、日本人だけではなく外国人選手までオールスターです。どんだけ金持ってんだ?って感じですけどね。

 ただ相変わらずの巨艦大砲主義とでも言うか、エースと4番ばかり集めているのは今までと変わりません。今年のプロ野球を見ても巨人以外の上位チームは、中日も阪神も日本ハムもロッテもみな守備力・機動力も優れた「野球が上手い」チームです。「スモールベースボール」=「トータルベースボール」です。巨人だけがこうした近代的な野球を目指さずオールドタイムな野球を指向しているわけで、ある意味これはこれで実験的なチーム作りかも知れません。

 まあそう言う中日も福留が抜けてその代わりに和田が入るということで、少し守備力・機動力は下がることになります。ウッズ・和田・中村紀と続く打線は右の大砲ばかりで、豪快さの反面、脆さもありそう。いわば「ミニ巨人」的打線になるわけです。もっとも右方向に大きい当たりが打てる右打者という3人の共通点は、そのまま落合監督自身の打撃スタイルでもあったわけで、監督自ら指導することで穴の少ない打線に仕上がる可能性もあります。期待しましょう。