幹事クリタのコーカイ日誌2007

[ 前日翌日最新今月 ]


 
12月1日 ● 朝青龍と亀田の謝罪。

 ここ最近ずっと世間を騒がせ、ある意味世間の不満の捌け口としてバッシングを受けていた朝青龍と亀田大毅が昨日それぞれ謝罪会見を行いました。なぜわざわざ同じ日にしたのか?恐らくは亀田側が朝青龍に合わせたのだと思いますが、やはり少しでも目を逸らしてもらいたいという気持ちと、もしかして朝青龍がちゃんと謝らなかったら、さらなるバッシングが朝青龍側に向かい、亀田側は風当たりが少なくなると考えたのでしょう。残念ながらその思惑は外れましたが。

 朝青龍の謝罪は一応最低限のマナーを守ったものでした。きちんと反省の言葉を語り、記者の厳しい質問(というほどでもありませんでしたが)にも堂々の自分の言葉で答えていました。言っていることに突っ込まれるような脇の甘い部分はありませんでした。横審でも謝罪を行い、あの手厳しい内舘牧子もしぶしぶという感じで謝罪を受け入れていました。ここまできちんとやれば初場所からは土俵に戻ってこられます。

 むしろ大変なのは土俵に戻ってからでしょう。これまで以上に無様な相撲は取れませんし、負けられません。結果を残さなければボロクソに言われるでしょう。また他の力士も相当に反発心があると思いますから、風当たりも厳しいに違いありません。謹慎期間のブランクが今後の力士生活にどう影響するか、謝罪以上に厳しい現実が待っているかも。まあそういう意味でも朝青龍は十分に制裁を受けたとは言えるでしょう。

 対する亀田大の謝罪会見は「それが謝罪か?」と言うほどの軽いものでした。少なくとも日本の謝罪会見史上に残るようなライトで反省の色がない謝罪でした。ただ、それをもってして亀田が本当に反省していないかどうかはわかりません。まだ若い小僧ですから、反省していてもああいうカタチで突っ張ることしかできないのかも知れません。そもそも亀田兄弟には世間も元々「ヒール」を期待しているわけですから、涙ながらに土下座されるよりも、あの程度の謝罪会見でアンチはアンチのままいられるので、ちょうど良いのではないかとも思います。

 そもそも対戦相手だった内藤はともかく、関係ないファンに対して亀田がどこまで謝罪する必要があるのかもわかりません。例えばプロ野球の上原が金本の頭にデッドボールを喰らわせて退場になったとしたら、金本に謝るのもファンに謝るのも、わざわざ謝罪会見を開くほどのことではありません。金本には直接謝りに行き、ファンにはメディアを通して「申し訳ない」というコメントを残せば済むことです。

 マスコミが煽りに煽って、バッシングの火が大きく燃え上がったこの2人の「事件」ですが、所詮は小さなコップの中の話です。両者とも格闘技ですし、今後は「遺恨試合」などの楽しみを見つけながら観戦していくというのが、野次馬ファンのあり方ではないかと思います。