幹事クリタのコーカイ日誌2007

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11月23日 ● 魁皇の引退をかけた3日間。

 大相撲九州場所が特に盛り上がることもなく終盤を迎えています。朝青龍がいない土俵はドングリの背比べ的状況で、一応横綱白鵬と大関千代大海、平幕の把瑠都が2敗で併走しています。まあ実力者が残っているので、悪くはない展開ですが、新鮮さもないです。

 そんな中、地元九州出身で引退をかけて土俵に上がっている魁皇の取組だけは大盛り上がりです。今場所負け越したら大関陥落、となると引退は間違いなしですから、取っている魁皇も見ている地元九州のファンも必死です。前半にころころと負けてしまった時はどうなることかと思いましたが、何とかここまで7勝5敗と帳尻を合わせてきて、勝ち越しまで残り1番に漕ぎ着けました。

 ただ問題は残り3日間の相手。普通なら番付上位の白鵬、千代大海、琴光喜。今場所は琴欧州が途中休場したために、大関戦が1番減ったのは魁皇にとってはラッキーでしたが、それでも残る横綱大関戦で1番しか負けられないというのは、今の魁皇には厳しいことには変わりありません。しかもこの3人は優勝争いに絡んでいるだけに、簡単には星を譲ってはくれないことでしょう。魁皇勝ち越しに大ピンチ、引退に王手というところです。

 ところが、ここで魁皇にはさらにラッキーなことが起きました。平幕の把瑠都がここまでトップ併走しているので、急遽上位との対戦が組まれることになったのです。13日目は魁皇は白鵬と、そして把瑠都が千代大海と対戦します。もし14日目に把瑠都が琴光喜と対戦することになれば、白鵬は千代大海と対戦するでしょうから、魁皇は平幕力士相手になります。もっとも千秋楽は白鵬と琴光喜でしょうから、魁皇の相手は千代大海か、もしくは把瑠都になります。これはちょっと厳しいでしょうが、把瑠都は幕尻の力士ですから、平幕相手に終盤2番という可能性はあります。

 13日目の白鵬戦は負けるとしても、残り2日間が大関戦ではなく平幕相手なら魁皇の勝ち越し確率はかなり上がります。まあ全ては把瑠都の活躍次第なので、魁皇にしてみれば内心「把瑠都がんばれ、でも俺と当たる時は勝たせてね」という心境でしょうね。