幹事クリタのコーカイ日誌2007

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11月15日 ● 福留よ、メジャーに行け。

 中日の福留がFA宣言をしました。中日から去るのは確実という報道です。まあここ数年、契約更改のたびに福留は球団と揉めていましたから、FA資格を取得をしたらこうなる可能性が高いだろうとは予想していましたが、ファンとしては生え抜きの主砲が抜けるのは残念なことです。

 とは言え、FAはせっかく選手が獲得した資格ですし、球団と反りが合わない以上は移籍も仕方ないと思いますが、問題は行き先です。現在噂されているのは阪神、巨人、そしてメジャーリーグの各球団。条件としては中日が提示した4年17億円を上回るのは間違いありませんが、阪神は広島の新井も獲得にいっているだけに、福留にどれだけ本気で金を払う気があるのかちょっと疑問です。まあ金本の後釜としては福留は適任でしょうけどね。

 巨人は各球団の主力打者を取ってくるのを、もはや趣味でやっているとしか思えません。これ以上左の外野手を獲得してどうしようというのでしょう?巨人に必要なのはまず抑えのエース。来年も上原がおとなしくクローザーをするとは思えません。またセットアッパーも必要です。上原まで繋げずに落とした試合がどれだけあったことか。打者なら巧打俊足の1・2番か、勝負強い右打者でしょう。左の強打者ばかり並べている今の巨人にとって、福留は余剰人員です。

 とは言え、福留的には巨人に行くメリットがないわけではありません。何と言っても日本のプロ野球界では未だ「巨人OB」の肩書きはマスコミ受けします。引退後に解説者になるにしても、中日一筋では名古屋ローカル限定ですが、元巨人なら東京キー局で契約してもらえます。星野や谷沢のように華があればまだしも、福留はそれほど華やかさがあるタイプではないだけに、巨人に在籍しておくことも引退後を考えれば大事でしょう。

 もっとも、それは引退間近の2、3年でも問題ありません。全盛期を迎えている福留が、いま巨人で使い潰されるのはもったいないと思います。それに名古屋のファンから裏切り者扱いされるのも辛いでしょうし。今の福留の実力なら、何と言ってもメジャーリーグ挑戦です。日本にいればそれなりの成績を残せることは確かでしょうが、メジャーでどこまでできるかはわかりません。わからないだけに夢もあります。

 日本での実績を考えれば松井稼や井口、城島よりは打てるでしょう。イチローと松井秀の中間的なバッターだけに、3割20本80打点くらいは打てそうな気がします。中日からはまだ誰もメジャーに挑戦したことがないだけに(大塚は中日を「経由」しただけですから)、ファンとしても福留がアメリカで活躍する姿を見てみたい気がします。

 それにしても今回の中日球団の福留との交渉ぶりを見ていると、本当に福留は球団とうまくいっていなかったんでしょうね。岩瀬があれだけすんなりと残留を決めたのに、福留に対しては本気で引き留めようとしたとはとても思えませんから、球団側も諦めていた節があります。来年は川上がFA資格を取得します。日本の投手の評価はメジャーでも非常に高いようですから、福留以上に川上は狙われることでしょう。となると、再来年には二人揃ってアメリカで野球をやってそうです。ファンとしては残念であり、楽しみでもあります。