幹事クリタのコーカイ日誌2007

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10月30日 ● 一対としての長澤まさみと沢尻エリカ。

 今クールのドラマで意外に拾いモノは『ジョシデカ』です。泉ピン子が嫌いだから見たくないと思いながらも、見ているとやはりうまい。仲間由紀恵は完全にピン子に食われています。まあ芸歴を考えたらしょうがないとは思いますけど。後は『ガリレオ』ですかね。原作ファンとしては若干「違うんじゃないの?」と思うところもありますが、ドラマとしては金もかかっているし完成度は高いです。

 で、そろそろ見るのどうしようかなと思っているのが『ハタチの恋人』。さんまの演技は20年前と同じで進歩がないと思いつつ、長澤まさみを見捨てるのはちょっと惜しいというところ。彼女の可愛らしさというのは、さんまならずとも中年男性に「いいなぁ」と心を和ませるものがあります。僕は彼女のことをまだセクシーだとは思えませんが、25才を過ぎたら大人の目から見ても付き合いたいと思えるような女性に成長するだろうということも十分に予想できます。

 男ならほとんどの人が長澤まさみは大好きではなくても「嫌いじゃない」と思うことでしょうが、では女性が長澤まさみをどう思っているかというと、これがどうも微妙です。女性の長澤まさみに対する感想は大抵「まあ可愛いよね、確かに」という、どこかちょっと含んだところがあります。可愛いことは可愛いと思うんだけど、と。男女でかなり彼女に対する温度差が感じられます。

 ただだからと言って女性たちも悪口は決して言いません。特に男性に対して長澤まさみの悪口を言うような無謀な真似はしません。言っても共感してくれる男性なんてほとんどいないし、むしろそれを言うと「おまえ、僻んでるだろう」と言われてしまうことがわかっているからです。そのあたりは女性は賢いですから、敏感に男側の空気を読み取っています。

 男にとって理想の恋人、理想の娘、まさに彼女が演じた『タッチ』の浅倉南そのままを演じ続けている長澤まさみに対し、女性たちが「何を言ってもムダ」と感じ、口を噤むのも無理からぬことです。なぜなら長澤まさみは「正論」だからです。正論に対して違和感を感じても、誰も真っ向から反論することはできません。ただ黙って横を向くのがせいぜいなのです。

 そういう意味で、沢尻エリカというのは、まさに長澤まさみに対するアンチテーゼとして成り立っています。わがままで気まぐれでプライドが高く感情の起伏が大きく自己表現が苦手。でもそれだけ人間的で素直なんだとも言えます。長澤まさみが「理想」に近づけば近づくほど、逆に女性のダークサイドの象徴としての沢尻エリカの個性が際立ち、その人気も上がるという構造です。まさにポジとネガの関係です。

 長澤まさみに入れあげる明石家さんまの気持ちもわかりますが、僕は娘にするなら長澤まさみ、でも付き合うなら沢尻エリカです。だってはるかに手ごたえがあって面白そうですから。それに沢尻エリカは「男は40から」と言い放って22歳年上の高城剛と熱愛中らしいですし。大人の男の魅力をわかっている若い女性は大事にしなければ。まああの性格では同世代の男ではとても相手できませんけどね。