幹事クリタのコーカイ日誌2007

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10月5日 ● 私とテニスのどちらが大事なの?

 テニスは麻雀と同じで4人揃わないと辛いものがあります。もちろん2人いればとりあえずテニスはできるのですが、2人でするテニスはすぐに飽きてしまうので、やはり4人でダブルスというのが平均的な日本のテニス事情でしょう。

 ですから我々もテニスをする時は何とか4人揃えようと必死です。逆に最初から4人しかいないとわかっている時にドタキャンするのはかなり勇気が要ります。先日僕は風邪を引いてフラフラだったにも関わらずテニスに行きました。それも4人しかいないことがわかっていたからです。家族に「本当にテニスに行くの?バカ?」と言う顔で見られましたし、もちろん自分だってできることなら休みたいと思っていたのですが、こればかりは仕方ありません。なるべく走らず動かず来たボールだけを打ち返す省エネテニスで体力を温存して乗り切りました。

 しかし、僕とは違った理由で家族の冷たい目を背にして参加した人がいました。彼にはまだ2才の男の子がいます。奥さんは一緒にテニスをする人だけに、普段でさえ育児を奥さんに押しつけて自分だけテニスをするのは負い目があります。なのに、その時は奥さんの体調が悪く、家にいて欲しいと頼まれた(と言うか、脅迫された)らしいのです。

 しかしテニスコートには彼を待つ3人の男がいました。そのうちの一人は風邪を引いてフラフラなのにコートに駆けつけています。ここで家族のために仲間を見捨てることはできません。彼は「私とテニスとどちらが大事なの?」という奥さんの厳しい非難の声を背に受けても「今日は4人しかいないんだぁ!」と叫んでテニスコートにやってきたそうです。僕たちにしてみれば本当にありがたいことです。特に風邪をおして参加した僕にしてみれば自分の犠牲的努力が無駄にならなかったのですから。

 しかし彼の奥さんも僕たちのテニス仲間で彼女の性格も良く知っているだけに、その話を聞いた僕たちは「あーあ、これは後が大変だろうなぁ」と思いました。テニスが終わるやいなや、脱兎の如く走って家に帰っていた彼の背中を見つめながら「今さら走って帰ったところで許されることじゃないだろう」と噂しました。

 僕たちの読みでは、恐らく彼は今後1ヶ月は育児を押しつけられて彼女だけがテニスに参加するのではないかと思っています。テニスをする独身女性からしばしば「結婚するならテニスする人が良い」と言う話を聞きますが、そのたびに僕は「やめた方がいい」と言っています。少なくとも子どもを作るつもりがあるのなら、テニスをする男性とは結婚しない方が良いです。育児期間中、必ず彼は貴女よりもテニスを取るし、その時には怒りが二倍にも三倍にもなりますから。