幹事クリタのコーカイ日誌2007

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10月4日 ● 女王様キャラ。

 沢尻エリカが映画の舞台挨拶で不機嫌モード全開で、トータル三言しか喋らなかったという事件が話題になっています。僕もネット上にアップされている動画で見ましたが、まあ確かに「こりゃひどいな〜」というものではありましたが、これがここまで大きく取り上げられて広がりを持つというのもネット時代だからこそです。

 昔から態度の悪い生意気な女優なんてたくさんいたし、そもそも役者に世間並みの常識を求めること自体が非常識だという考え方もできます。映画や舞台やドラマなど本業で素晴らしい演技を見せてくれるのなら、少々のことは大目に見ようという世界です。沢尻エリカのこれまでの仕事にケチをつける論評はあまり見かけないし、僕も映画『パッチギ!』は素晴らしかったので、それ以降彼女の仕事は見てきていますが、あの若さで十分な活躍をしていると思います。

 とは言え、彼女の日頃からの「女王様」ぶりはつとに有名ですし、今のまま生意気な言動をとり続けていると、いつか世間からバッシングを受けて潰されてしまう可能性だってゼロではありません。キャラこそ違いますが10数年前に裕木奈江がいわれのないバッシングを受けて潰されたことがありました。いま彼女はハリウッドスターとして復活しつつありますが、ちゃんと仕事をしているのに、ああした目に遭うのは実に不幸です。

 沢尻エリカがこのキャラを変えずに生き残るには、この「女王様」を「キャラとして演じている」と世間に受け入れさせることができるかどうかにかかっています。今の時代は「そういうキャラ」だと認識させてしまえば世間は通ります。例えば西川史子の場合もテレビでどれだけ生意気なことを言っても「ああいうキャラを演じている」と思われているから売れっ子になっているのです。山本モナも路上チュー事件以降、うまくキャラを切り替えて生き延びました。

 沢尻エリカも「女王様キャラだけど、本当の素顔は優しい」という風に思わせることができれば、何の問題もないでしょう。むしろライバルと言われる長澤まさみとの対比ができて好都合かも知れません。しかし、それが認知させられず、本当にわがままで生意気なだけの女だと思われたら、一気に叩かれて干される可能性もあります。少なくとも彼女がそれでバッシングを受けたらCMの話はどんどん減っていくでしょうし、スポンサー受けが悪くなればドラマ主演の話もなくなります。

 とりあえずブログで謝罪コメントを出したようですが、あれでは中途半端です。こういう事件を逆手にとって一気にキャラを定着させて認知度とともに好感度もあげるような手法があるでしょう。彼女は常盤貴子、中谷美紀、松雪泰子、竹内結子、柴咲コウら人気女優を数多く抱えるスターダストプロモーションという大手事務所ですから、ちょっとやそっとじゃ潰されないとは思いますが、せっかくだから「女王様キャラ」をうまく展開して欲しいですね。そういうキャラを好きな男性も世の中にはたくさんいて、ニーズはあると思うので。