幹事クリタのコーカイ日誌2007

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9月29日 ● 巨人の有利と不利。

 巨人と中日の3連戦は巨人の2勝1敗。そして残り試合を全勝でと意気込んだ中日が昨日阪神に敗れたことで、巨人がぐっと優勝へ近づきました。残り2試合に巨人が連勝すれば、中日が残り5試合を全勝しても届かないのですから、数字の上では巨人が圧倒的に有利です。

 もっとも今年から3位までクライマックスシリーズに進めるのですから、1位でも3位でも日本シリーズへのチャンスは残されています。終盤これほどヨレヨレになった阪神だって日本一になる可能性はあるのです。もしそんなことになったらちょっと納得はいきませんが。

 ただクライマックスシリーズは上位チームの本拠地で戦います。中日は比較的自在に戦える戦力と技術を持っていますが、巨人の野球はホームランが出やすい東京ドームに特化したスタイルになっています。甲子園やナゴヤドームのような広い球場では、長打力だけが突出していて機動力も守備力も劣る巨人は圧倒的に不利です。逆に言えば、東京ドームだったら巨人の野球が威力を発揮できます。そういう意味では、巨人は1位こそが日本シリーズへの必須条件だと言えます。

 ただパ・リーグの過去のプレーオフを見てきてもわかるように、1位チームはペナントレースが終わってからプレーオフまでの空白期間の調整が難しく、勝ち上がってきた2位チームより不利だとも言えます。特に今年の巨人は試合消化が順調で、1位で終わるとかなりクライマックスシリーズまで間が空きます。なにせ10月3日に最終戦を戦って、次にクライマックスシリーズ第2ステージが始まるのは10月18日。実に半月も実戦から遠ざかるのですから、実戦感覚を保つのは容易ではないでしょう。

 対する中日は10月6日に最終戦が終わり、1週間後からクライマックスシリーズ第1ステージ、中2日空けて第2ステージとなりますから、休養を挟みつつも緊張感を保ちながら戦えます。しかも阪神とのクライマックスシリーズは圧倒的に強いナゴヤドームで戦えますから、中日にとっては2位の方がむしろ有利かも知れません。

 巨人は日程の不利とホームの有利の板挟みです。このふたつを天秤にかけて、どちらがまさるか、興味深いクライマックスシリーズになりそうです。