幹事クリタのコーカイ日誌2007

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9月27日 ● 丸くなったのか、ずるくなったのか。

 僕は高校時代に柔道部だっただけに、カラダは結構ガッシリしています。テニスで真っ黒に日焼けしています。髪は天パーなので短く切っています。これでサングラスをかけていると、まあ外見はちょっと怖そうに見えるみたいです。これまで46年生きてきましたが、どんなに柄の悪いところを歩いていても因縁をつけられたことがありません。

 ただ実際には喧嘩をした経験は子どもの頃だけで、高校生以降はありません。せっかく柔道を習っていたのだから、誰か絡んできてくれないかと高校時代は思っていたものですが、いま思えば、そんなことにならなくて良かったです。いきがって喧嘩して怪我してもつまらないですから。

 カラダを使った喧嘩は経験が乏しいですが、口喧嘩の経験は豊富です。本気で口喧嘩をさせたらかなりの腕前(口前?)です。若い頃は仕事関係でもプライベートでもかなり言葉による斬った張ったをやってきました。何を言ったら相手の核心を突いてぐうの音も出ないようにやり込められるか、また相手のハートをぐさぐさと傷つけられるかが瞬時に見抜ける方なので、そりゃもう連戦連勝です。

 ただそうやって口喧嘩に勝っても結局良いことはありません。怒らせて嫌われるだけです。それで過去にどれだけの人間関係をダメにしてきたことか。特に僕の場合はストレートに感情をぶつけると言うよりも、一ひねりした厭味や皮肉から入るので、余計に相手が嫌がるし後に尾を引いてしまいます。会社の上司や先輩に失礼な口をきくことなんか日常茶飯事でした。クライアントを怒らせて出入り禁止になったことも、女性を泣かせて口をきいてもらえなくなったことも一度ではありません。

 そんな自分に反省したこともあり、最近はすっかりそういうことが少なくなりました。例え腹が立ってもその場ですぐに言い返さずに、ぐっとこらえて腹の中に納めています。多分そんな20代の僕を知っている人が見たら「年をとって丸くなった」と思うことでしょう。確かに若い頃ほどはいろいろなことに腹が立たなくなりました。自分にとっては理不尽に思えても、相手の立場では仕方ないか、とわかるようになったこともありますし、単に相手が若いからとか、バカだからとか、言葉の使い方を知らない(特にメール時代になって悪気はないんだろうけど喧嘩を売っているようにしか思えない文章で書かれたメールが多いです)からだろうと思えるようにもなりました。

 それと大人になってずるくなったせいもあります。相手の失言をとらえて、単にそれを言い負かすのではなく、その失言から自分の立場を優位にもっていけるように試みたりするようになりました。政治家の駆け引きみたいですが、やはり相手の失言を利用しないのはもったいないですから。

 うーん、顔だけではなく心の中まで黒くなってしまったかも知れません。ただ、すぐに感情に任せて相手をいじめてやろう、つぶしてやろうと思っていた若い頃よりも、いまの自分の方がずっとマシだとは思っていますけどね。