幹事クリタのコーカイ日誌2007

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7月17日 ● 災害列島ニッポンの弱者。

 日本列島を横切っていった台風4号が去った途端に新潟で中越沖地震が起きました。2004年の中越地震とわずか40kmほどしか離れていない場所で同規模の地震が起き、また多くの人が被害に遭いました。中越地震もそうでしたが、地震そのものの直接的な被害だけではなく、その後の避難所生活でもストレスなどから病気になったり亡くなってしまう人もいるそうですから、被害は今後も広がるとみて良いのでしょう。

 災害列島ニッポン。格差だ、年金だと騒いでいる参院選ですが、防災というのも政治の大きな課題です。国民が安全に、そして安心して暮らせる世の中を維持することが、政治のもっともベーシックな役割だからです。憲法9条を変えて戦争できる国にしようと躍起になっている安倍ぼっちゃんは、もともと安全なところで生まれ育って暮らしているので、そんなことも全然わかっていない感じですが、今の日本では改憲よりも防災の方が優先課題だと思います。

 災害が起きて被害に遭うのは大抵高齢者です。今回の地震でも亡くなった7人は全て70才以上のお年寄りでした。体力・筋力がなくて逃げ遅れたということもあるでしょうが、それよりもつましい年金暮らしの高齢者は古い家屋を危ないとわかっていても建て直すこともできず、結局地震で全壊して自分も下敷きになって死んでしまうのです。

 そう考えると、体力的なことだけではなく、格差も年金もこれら高齢者の「弱者化」に拍車をかけているわけで、つまるところ彼らは自民党の「痛みを伴う改革」という政策の犠牲者なわけです。ところが自民党の支持層というのは、そういう地方に住む高齢者なのですから不思議なものです。自分たちの首を絞めるような政策を続ける政党を支持するんですから。

 今回の参院選、そもそも中越地方の人は投票に行く余裕があるかどうかさえわかりませんが、彼らがどの政党に票を入れるのか、ちょっと興味が沸きます。