幹事クリタのコーカイ日誌2007

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7月2日 ● 原爆投下を肯定する防衛大臣。

 久間章生防衛相は麗澤大学での講演で、アメリカの長崎への原爆投下が、終戦を早め、旧ソ連による北海道侵攻を防いだとの認識を示した上で「原爆を落とされて本当に悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったのだと、そういう頭の整理で今、しようがないなと思っている」と語ったそうです。

 今までにもこの手の発言をする日本人はいたし、個人がそう考えるのは止めはしませんが、日本の防衛大臣がアメリカの原爆投下を肯定して「わが国にとって良かった」と言ってしまうのはさすがに開いた口がふさがりません。市民が大量虐殺されて「しょうがない」という防衛大臣は、今後我々の命が戦争で失われても「しょうがない」で済ますということでしょう。しかも久間防衛相は長崎出身だそうで、となるともはや気が狂っているのかと疑いたくなるほどです。気が狂っているアメリカの手先のような政治家が国防の責任者というのは、どう考えても国益に反します。即刻罷免すべきだと思いますが、安倍首相はまたもや閣僚の罷免を否定してしまいました。松岡に続き久間も自殺に追い込みたいのでしょうか?

 それにしてもこの久間発言で今後のアメリカの世論の動向が心配です。ただでさえ従軍慰安婦問題で余計なお節介の決議をアメリカ議会にされそうなのに、防衛相自ら原爆投下を肯定してしまったら、もはやアメリカは日本をなめ切るに決まっています。必要のない原爆を落とされて大量の市民を殺されて、しかもそれを言い訳する無理矢理な屁理屈を戦後に言い繕ってはみたけれど、自分たちでも内心忸怩たる思いをしていたのに、当の被害者が「あれは仕方なかった」と弁護してくれるのですから。

 アメリカにしたら「なんだ、日本人っていうのは何をしても大丈夫なんだ」と思うことでしょう。米兵は日本人女性をレイプしまくっても大丈夫だし、「思いやり予算」だってもっと要求しても良いし、沖縄の珊瑚礁なんて飛行場のために潰しても「ノープロブレム」です。アメリカの気に入らない国を攻撃するために日本に金を出させるのは当然。日本の国連の分担金をもっと増やして、でも常任理事国入りは絶対に阻止。だって何をしたって日本人はヘラヘラ笑っているだけで「仕方ないですよ」と言ってくれる気色悪い民族なんですからね。

 アメリカにはなめられるし、日本人の反米意識は高まるし、核廃絶のための運動には水を差されるし、自衛隊の士気は下がりまくるだろうし、当然自民党は参院選に向けてますます苦戦必至になることでしょう。安倍内閣もいよいよこれでトドメを刺されたかも知れません。本当に自分が話したことがどれほど周りに影響を及ぼすのか、この久間は考えもしないのでしょうか?政治家は自分の思っていることを何でも素直に喋って良いとでも思っているんでしょうか?

 過去にも久間は数々の問題発言を繰り返してきましたが(参照)、今回の発言は極め付けだと思います。久間は長崎2区が地元です。次の選挙で久間を落選させなかったら、長崎県民もまた笑い者です。


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