幹事クリタのコーカイ日誌2007

[ 前日翌日最新今月 ]


 
7月1日 ● テニスvs野球の異種競技対決。

 日頃は見ていないTBS系のバラエティ番組『ドッカーン!』でテニスと野球の異種競技対決をするというので見てみました。対決内容は、テニスのサービスを野球のバットで打ち返せるかというもの。大昔『巨人の星』で花形満がバットでテニスをするシーンがありましたが、テニスファンならずとも「そりゃ無理だろう」と思います。

 ピッチャーズマウンドからサービスを打って、バッターが凡打でもいいからフェアグランドに打ち返せば野球の勝ち、三振に切って取ればテニスの勝ち。見逃しはカウントせずスイングしての三振というのがルールです。このルールならテニスの勝ちはまず間違いありません。時速200km/h前後のサービスをバッターボックスに立ってバットで打てるはずがありません。ラケットを持っていなければ無理です。ファウルでも当てることができれば大したものだと思います。

 問題は誰がやるか、ですが、野球代表は元木大介。現役の選手はシーズン中ですから無理でしょう。まだ若い元木なら考えられる限りベストでしょうか。テニス代表は佐藤康博。僕は知っていますが、一般はおろか、テニスファンの間でもそれほど知名度が高くない選手です。ダブルスのスペシャリストでサービスも日本人としてはかなり速い方。テレビ的には松岡修造の方が盛り上がるでしょうが、現役を離れて久しい松岡では実力的に疑問符がつきます。本来なら日本のエース鈴木貴男に出て欲しいところですが、佐藤でも十分でしょう。

 実際の対戦ではマウンドからサービスを打ったことがない佐藤のコントロールがなかなか定まりませんでした。テニスコートでならあれほど乱れはしないと思うのですが、マウンドからでは足元も違うし微妙に方向が狂うみたいで、元木の後ろに1球いき、背中に1球ぶつけていました。テニスボールですから背中に当てても怪我はないでしょうが、結構痛かったことでしょう。

 元木は何とかバットにかすったのが1球、そして1塁側ファウルグランドに1球転がしましたが、結局ストライクからボールになる球を空振りして三振しました。一般の人が見たらどう思ったかわかりませんが、テニスファンからしたら190km/h台のサービスをバットに当てただけでも「元木健闘」という印象です。僕たちはラケットを持って立っていてもなかなか当てられませんから。

 ただ佐藤が基本的にスピードを重視したためにフラット系サービスばかりを打っていたから元木がタイミングを取って当てることができたという面も否めません。テニスのサービスにはスライスサーブもスピンサーブもあります。野球で言えば変化球ですが、人間が投げるよりもはるかに変化しますし、球速の差だって40〜50km/hはありますから、そういうボールを混ぜられたら元木がイチローでも当てることはまず不可能でしょう。

 しかも佐藤のフラットサービスは200km/hは出ていませんでしたが、世界最速のアンディ・ロディックなら240km/hオーバーです。多分自分に向かって飛んできたら避けることもできません。テニスの場合はワンバウンドしてスピードが落ちたところで打っているから反応できるのであって、弾む前のボールなんて速すぎます。

 もっともテニスのサービスはそれを届かないような左右に散らされるわけで、野球のバッターのように一番打ちやすいところに来たボールだけ打てばいいわけではないのですけど。テニスファンとしては「テニスの勝ち」で嬉しい反面、ルール次第でいくらでも片方を有利にできるわけですから、異種競技の対決というのは所詮「遊び」の域を出ませんね。


とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。