幹事クリタのコーカイ日誌2007

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6月13日 ● グッドウィル叩きの狙い。

 いまグッドウィルが激しくマスコミで叩かれています。グループ会社である介護大手のコムスンの不正問題に端を発し、グッドウィルが介護事業から撤退するだけではなく、本丸の人材派遣業においても給料から不明朗な天引きを行っていたことが発覚、折口雅博会長はバッシングの嵐の中に叩き込まれてしまいました。

 この風景はかつてのホリエモンや村上ファンドの時にも見た風景です。いわゆる「ヒルズ族」と呼ばれる人々を苦々しく思っている既成の体制が、彼らの不正を見つけるや徹底的に叩き潰そうとしています。産経を筆頭にマスコミがトップニュースで叩いているだけではなく、経団連も折口会長の理事退任とグッドウィルの処分を発表しています。

 確かにグッドウィルの行為は誉められたものではありません。それは十分わかった上で言いたいのは、そこまで大騒ぎするようなニュースかということです。各マスコミが連日トップで伝えなければならないほどのことでしょうか?経済面や社会面でそこそこのスペースで扱えば良いレベルのニュースでしょう。なのに、ここまで大きく扱うのは、時代の寵児である折口会長への妬みやっかみが読者受けするという計算がひとつ。もうひとつは、安倍内閣の失点隠しではないかと思います。

 松岡前農水相自殺、年金5000万件不明問題など、立て続けに起きた安倍内閣を揺るがす大問題を、折口という生贄を作ることで国民の目から逸らそうとしているとしか思えません。いま自民党と安倍内閣は参院選を前にして危急の時を迎えています。支持率は低落の一途ですし、朝日新聞の調査では次の選挙で民主党に投票する人が自民党に投票する人を上回ったそうです。このまま選挙に突入したら惨敗しかねません。それまでに何とか国民の気持ちを変え、新たな風を吹かせるための時間稼ぎに、グッドウィル叩きが行われているように思えます。

 とは言え、もう選挙まで1ヶ月。果たしてこの流れを変えることができるのかどうか。これまで安倍首相の人気を支えてきた女性票が逃げ始めているということですから、これを引き戻すのは容易ではありません。安倍晋三が首相としてトップでいられるのは党内基盤が強いからではなく、国民の人気があって選挙の顔として役に立つからに過ぎません。その唯一の使い道がなくなった時には捨てられるのは当然です。次はすでに麻生太郎が手を挙げています。折口なんか叩いて誤魔化している場合ではないんじゃないの、と思いますけどね。


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