幹事クリタのコーカイ日誌2007

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5月24日 ● 再び、空っぽのマンション。

 古いマンションの引渡しが迫ってきたので、先週から急ピッチで片付けとゴミ処理に忙殺されていました。何回もここで書いたように、売れそうなものは何度もリサイクルショップに持ち込んで売り飛ばし、家具は結局誰も引き取ってもらえなかったので、家族総出で粗大ゴミに出しました。ソファやダイニングテーブルや食器棚や机やタンスやと、点数にして10点余り。搬出には体だけは大きく育った息子がいて助かりました。エアコンは先日家電店で新居のリビング用に購入した時に、取り付け工事に合わせて撤去工事もしてもらいました。

 最終的にはこの月曜と火曜でゴミを処分してくれる業者が一切合財持ち去っていったのですが、春先にゴミ処分費用の見積もりを取った時に20万円と言われて、ゴミにそんな大金払えるかとばかりに、この3ヶ月頑張った甲斐があって、今回の見積もりは9万円でした。大物がほとんどなくなったことと、部屋中に散乱していた紙ゴミや不燃ゴミの類も処分しておいたお陰です。

 そうやってすっかりモノが消えてなくなったマンションを眺めると、ここを買った21年前を思い出してしまいます。まだ独身だっただけに所有している持ち物も少なく、がらんどうのマンションに、まずはマンガから自分たちで運び込み始めました。毎日毎日仕事が終わってから夜中に紙袋に詰めたマンガを200冊くらいずつ運んだのですが、当時ですでに3000冊くらいはありましたから、それは相当根気のいる作業でした。

 マンガを運びこむたびに、マンションの隣にあった喫茶店でその店自慢の胚芽パンのサンドイッチを食べて一服しました。この喫茶店のマスターは気まぐれで、店を開けている時間も曜日も不定だったので、楽しみにしている時に限って休業でサンドイッチを喰いっぱぐれたりするのです。そんなやる気のないマスターだったせいか、ほどなくその喫茶店は潰れてしまい、その喫茶店を含む周囲が地上げされた後にスポーツクラブが建ち、そしてそのスポーツクラブも潰れてマンションが建設されました。

 まさかマンガを毎晩運び込んでいた日から20年後に、その喫茶店のあった場所に建ったマンションに自分が住むことになるとは予想もしませんでした。再び何もないガランとした空っぽのマンションに立っていると、20年前の自分と、それからの家族と過ごした20年間を思い出して、さすがにしんみりとしてしまいます。いよいよ今日、マンション引渡しです。

 

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