幹事クリタのコーカイ日誌2007

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5月21日 ● 「ゴルフの王子様」石川遼は大成するか?

 日本の男子ゴルフ界は深刻なスター不足に悩んでいます。かつて人気を誇った尾崎や青木のようなスーパースターが久しく登場せず、中島も倉本も年を取りました。女子ゴルフに宮里藍をはじめ20才前後の人気選手が続々と登場するのを横目に見ながら指をくわえるばかり。このままでは日本の男子ゴルフはじり貧です。

 ところがいきなりフレッシュなスターが登場しました。高校1年生の石川遼がマンシングウェアオープンKSBカップでプロツアー初出場で初優勝という快挙を成し遂げたのです。わずか15才8ヶ月。つい2ヶ月前までは中学生の石川が、並み居るトッププロ選手を押しのけて堂々の12アンダーという好スコアで優勝したのですから驚くしかありません。

 過去の最年少記録は日本ツアーではあのセベ・バレステロスの20才7ヶ月、日本人男子では中島常幸の22才4日、日本人女子では宮里藍の18才101日。ちなみにアメリカツアーでも欧州ツアーでも15才なんて記録はなく、世界を通じてブッチ切りの最年少優勝記録です。

 石川はルックスも良いし、300ヤードを飛ばすロングヒッターですから、スターの要素は十分。まさに「ゴルフの王子様」です。多分今日からシンデレラボーイとして騒がれて、「ハンカチ王子」を彷彿とさせるような「時の人」になることでしょう。本人も周りも突然大変な騒ぎに巻き込まれることになるかと思うと、少し同情したくなるほどです。

 ただマスコミは大いにもてはやすと思いますが、果たして本人がこのままプロゴルファーとして大成していくことができるかどうかはまだわかりません。早熟の天才は往々にして大人になるにつれて同世代に追いつかれて「普通の人」になるものです。特にゴルフというのは晩成型のスポーツですから、数年早く頭角を現したからと言って、いつまでもトップでいられるかどうかはわかりません。

 ただ今大会の17番でのバンカーからのチップインバーディに象徴されるように、石川はスターになる「なにか」を持っているような気もします。実力だけではない運の強さと伝説になる巡り合わせがあることがスーパースターの条件だとしたら、石川はまさにスーパースターの器です。後は、その器に相応しい中身を周囲の騒ぎに惑わされずにこれから盛ることができるかどうか。若い女性アスリートばかりが注目される日本のスポーツ界に久々に現れた男性スター候補だけに楽しみです。


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