幹事クリタのコーカイ日誌2007

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4月19日 ● 楽天田中と早大斉藤の初勝利の違い。

 楽天のルーキー「マーくん」こと田中将大がソフトバンク相手にプロ入り初勝利を13奪三振完投で飾りました。4回目の登板での初勝利は、高卒ルーキーとしてはもちろん順調な方でしょう。相手が強打のソフトバンク、味方は貧打の楽天であることを考えれば、そのハンデを補っての完投勝利というのは立派なものです。さすがにあの野村監督が開幕からローテーション入りさせるだけのことはあります。

 甲子園で優勝した大物高卒ルーキー投手と言えば、過去には松坂大輔や桑田真澄がいますが、田中は松坂よりは見劣りしますが、桑田と比べても遜色ありません。今後故障さえなければ確実にプロ野球を代表する投手に育っていってくれることでしょう。

 さて「マーくん」と言えば「佑ちゃん」です。甲子園でのライバルで早稲田大学に進学した斉藤佑樹は、田中より一足早く14日に東大戦で6回を1安打無失点に抑えて初勝利を挙げました。六大学リーグ戦で1年生が開幕戦に先発し勝利投手になったのは慶大の宮武三郎以来80年ぶり2度目。余談ですが宮武とは古い名前が出てきました。僕が知っている宮武の名前は、長島茂雄が六大学新記録の8本の本塁打記録を作った時、それまでの記録保持者としてでした。もちろん、阪急創設時の名選手ということも知ってはいますが、まさかあの強打者宮武が斉藤とともに投手の記録保持者として出てくるとは思いませんでした。

 ともあれ斉藤の初勝利は「江川さえ成し遂げられなかった80年振りの快挙」としてマスコミに騒がれていましたが、僕としては「東大相手だろ?」と思っていました。なにせ今の東大は弱いです。連敗記録を作り続けています。六大学が他の大学野球リーグのように入れ替え戦があればとっくに下部リーグに落ちている大学です。恐らく甲子園に出てくるような強豪高校よりも東大は弱いでしょう。そんなチーム相手に甲子園優勝投手の斉藤が投げて勝っても当たり前です。「80年振り」は本当でも「快挙」ではありません。「ごく普通の出来事」に過ぎません。

 ライバルとして競った田中が三冠王の松中や小久保、多村がいるソフトバンク相手に完投勝利を収めたのです。田中だけではなく同学年のヤクルト増渕もプロ初登板初先発で広島相手に7回4安打1失点でした。斉藤も東大相手に勝って喜んでいる場合ではないのです。もちろん、斉藤が悪いわけではありません。持ち上げ過ぎ、騒ぎ過ぎのマスコミがアホなだけです。ただ、プロと大学の4年間で「マーくん」との差がどれほど開くことか。4年後が見物だと言うと、「佑ちゃん」ファンに怒られてしまいそうですが。


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