幹事クリタのコーカイ日誌2007

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4月9日 ● 谷亮子「ママでも金」へ第一歩。

 世界選手権(9月、リオデジャネイロ)の代表選考会を兼ねた全日本選抜体重別選手権に谷亮子が出産以来2年振りに復帰、準優勝しました。準優勝ということはつまり決勝で負けたということで、谷が負けたのは5年前にこの大会で破れて以来。そしてその時の相手も今日と同じ福見友子でした。しかし相変わらず勝っても負けても世界選手権の代表は谷。福見としては勝っても選ばれないんじゃちょっと納得いかないことでしょう。

 もちろん、昨日の谷が本調子ではないこともわかります。なにせ2年のブランクがあり、練習を始めたのはわずか3週間前。まだ試合中に授乳をしているというのですから、本来の実力の30%くらいしか発揮できないことでしょう。授乳というのは輸血と同じように体力を消耗するそうですから。

 そんな状態でも谷は決勝戦まで進み、その決勝でもわずかな差の優勢負け。さすがとしか言いようがありません。もはや超人の領域でしょう。半年後の世界選手権までに練習をちゃんと積んで本調子に戻せば福見よりも実力は上、という判断も納得はいきます。ただ福見も才能豊かな選手です。なにせ16才にして全盛時の谷に勝っているくらいなんですから。今回谷に勝ったのですから福見にチャンスを与えてやっても良いんじゃないかと個人的には思います。

 ともあれ、谷は世界選手権に出場し、かなり高い確率で世界選手権V7を達成することでしょう。問題は来年の北京五輪です。「ママでも金」の金メダルは世界選手権のそれではなく、あくまでもオリンピックのことです。そのためにはまず代表にならなくてはいけないわけですが、来年で32才になる谷が本当にそれまで実力を維持できるのかどうかはわかりません。

 福見にしても来年は22才です。4年に一度しかないチャンスをそうそうあっさりと見逃すわけにはいきません。福見以外にも女子48kg級は中村美里や山岸絵美といった若い実力者がいます。もちろんはるかに話題性が高い谷に状況は有利ですから、福見たちははっきりと「谷より上」という印象を与えない限りノーチャンスだろうとは思いますが、ぜひ来年までにレベルをさらに上げて谷を脅かして欲しいと思いますし、それでこそ谷の「ママでも金」の価値も高まることでしょう。


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