幹事クリタのコーカイ日誌2007

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4月4日 ● 大垣日大・坂口監督の変身。

 選抜高校野球決勝戦は静岡の常葉菊川vs岐阜の大垣日大という東海対決になりました。結果は接戦の末に常葉菊川が初優勝を果たしましたが、希望枠による出場で決勝まで進んだ初出場の大垣日大の健闘も十分にたたえられるべきものです。

 この東海ダービーですが、なんとセンバツでは1959年の中京商vs岐阜商以来48年ぶり。戦前の東海勢は全国一のレベルを誇り、センバツでは1933年から1941年まで9年連続で東海勢が決勝に進出し、決勝で東海勢同士が対決することも繰り返しありました。

 しかし戦後はどんどんレベルが下がり、優勝からも遠ざかり、大会序盤に東海勢が全て姿を消すこともしばしば。近年ではセンバツでの東海枠もかつての3校から2校に減らされてしまいました。昔の数々の栄光を思うと、これはかなり寂しいことです。もっとも勝てないのは、これまで野球後進国だった北海道や東北、北陸などの雪国地域が強くなったためで、近畿や四国などでもそれほど思うような成績を挙げているわけではありませんが、その中でもやはり東海勢の凋落ぶりが際立つということでしょう。

 しかし、2004年、2005年と愛工大名電がセンバツで決勝進出し2005年には優勝。そして1年おいて今年は東海勢同士の決勝戦と、最近になって東海勢のレベルアップが顕著です。まだ夏の選手権大会では目立った結果が出ていませんから、完全復活とは言えませんが、これは「野球王国」復活への嬉しい兆しではあります。

 ところで今回準優勝の大垣日大の坂口慶三監督は、長年愛知の名門・東邦高校の野球部を率いていた名将です。バンビ坂本の時も、山田喜久夫を擁してセンバツを制した時も「鬼の坂口」として名を馳せていた人ですが、今回は学校を変わって「笑顔の坂口」にスタイルも変えたそうです。

 野球の伝統校から新しい学校に変わったからと言っても、これほど実績のある人が長年自分が築き上げてきたスタイルを簡単に変えられるものではないと思うのですが、坂口監督の柔軟さは大したものだと思いますし、それですぐに結果が出たところもすごいです。

 仕事をしていれば、思考が硬直化した中高年をたくさん見かけます。自分自身を振り返っても、仕事をする上では「これまでのやり方」にとらわれがちです。成果が上がっているほど、やり方を変えることは難しいでしょう。高校野球の場合は、「甲子園」という結果がハッキリわかりやすいので、結果を求めるためにやり方を変えることも必要でしょうが、それにしても坂口監督のような指導者を得た大垣日大の生徒たちは幸せだと思います。


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