幹事クリタのコーカイ日誌2007

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3月27日 ● 都知事選泡沫候補たちの戦い。

 都知事選が始まっています。立ち上がりの浅野史郎へのバッシングめいた報道が効いたのか、雰囲気的には石原慎太郎圧勝という空気が漂っているような気がします。浅野以上に石原は叩くことが山盛りあると思いますけど、なぜかマスコミは石原叩きにはいつも及び腰。これだけスキャンダルだらけのやりたい放題の石原が3選されるようでは、もはや東京都民の民度の低さは、日本一と言われても仕方ないでしょう。

 ただ数だけはいても他にロクな候補がいないということも確かに事実。浅野以外の対立候補はほとんど勝負にもならない色物だらけです。ただそれだけにかなり個性的で異彩を放っている面々が揃っています。共産党の吉田万三は足立区長も務めた人で、それほど面白そうなオジサンではないですが、黒川紀章はちゃんとした候補なのか色物候補なのか微妙なところです。一応まともな候補扱いされてはいますが、それは建築家としての彼の実績と名声ゆえであって、言ってることは自分の自慢と石原に対する個人的反感だけ。中身は他の泡沫候補と大差ないので、票にはつながらないでしょう。

 彼らの次に知名度があるタレント桜金造は、もしかしたら宮崎県のそのまんま東のようなブームを巻き起こせると考えているのかも知れませんが、残念ながらとてもそんなレベルにはありません。ドクター中松の演説に奇襲をかけたなどというニュースを見るにつけ、いったい何をしに立候補したのか不思議でなりません。

 そのドクター中松は黒川や吉田の次くらいの扱いになっていますが、こちらも色物であることは間違いありません。北朝鮮のミサイルをUターンさせるという「ドクター・中松ディフェンスシステム」などと真面目な顔をして話しているところは、いかにもドクター中松らしく面白いですけどね。

 山口節生はいろいろな選挙に登場している人らしいのですが、東京都知事選は初登場。ディレッタント(好事家)と名乗る謎の人物「鞠子公一郎」とか、作家の「雄上統」とか、誰それ?もいますし、風水研究家や易学者もなかなか。「勝訴証拠評論家」になると、一体何をしているのかすら不明で笑えます。

 そしてここにきて俄然注目を集めているストリートミュージシャン「外山恒一」が出色です。すでにご存知の人も多いとは思いますから、改めてここで取り上げるのもなんですが、まだ知らない人のために一応ご紹介。なにせ公約からしてふるっています。「政府転覆」ですから。お前はテロリストかと。選挙なんか無意味だと叫びながら選挙に出馬するその矛盾っぷりが楽しいです。政見放送を見ていただければわかりますが、まるで政見放送のパロディを爆笑問題の太田光がやっているかのような面白さで、特にラストは思わず腹を抱えて笑ってしまいました。マジなのかジョークなのかわかりません。

 この人のブログには彼の「弾き語り」というのもありますが、これがまた「お前は嘉門達夫か?」というようなもの。さすがストリートミュージシャン。このまま「エンタの神様」に出てきたら、新しい政治漫談系若手芸人という感じで十分通用しそうです。政治家とか評論家とか革命家(?)とか、そういうジャンルの人間とは思えないユーモアセンスがあります。

 と言うか、本当はこの外山恒一は新しい芸人のプロモーションとして都知事選に出馬したんじゃないの?と思うほどです。で、Wikipediaで見てみたら、僕が見過ごしていただけで、かなり以前からサブカルチャーの世界では有名人だったようです。ストリートミュージシャンであるだけではなく、前衛的芸術家というか、前衛的お笑い(?)ですね。こういう人がメジャー志向を持つと爆笑の太田になるわけです。

 石原と浅野という不毛の選択しかない都知事選ですが、外山の登場で個人的にはちょっと見どころが増えました。まさか当選はあり得ないと思いますが(もし当選したら外山自身が言っているように「ビビる」)、このままネットを中心に外山ブームが巻き起これば、黒川や吉田を抜いて3位になることもあり得るかも。少なくとも金造とドクター中松には勝つんじゃないかな。


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