幹事クリタのコーカイ日誌2007

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1月21日 ● テレビを信じるあなたが悪い。

 今回の「あるある大事典」の納豆ダイエット捏造問題(という言い方で良いのかな?)ですが、いろいろな側面から突っ込みどころがあって、なかなか興味深い事件だと思います。

 まず多分多くの人が感じていた「本当に納豆を毎日2パック食べていたら痩せるの?」という疑問。ダイエットの常識的に考えてあり得ないと思うのですが、世の中にはそれを信じるたくさんの人たちがいて、そのせいで納豆が売り切れてメーカーがお詫び広告まで出しました。ダイエットの基本を知らずに、とにかく楽して痩せたい人がそれほど多いことに驚きます。ダイエットなんて「食うな、走れ!」に尽きます(もちろん極論すれば、ですが)。楽して痩せることなどありません。何もしなくて痩せたらそれは何かの病気です。

 そして、これほどメディアの言うことを無批判に受け入れる人が多いと言うのは、驚きを通り越して恐怖ですらあります。テレビでダイエットに良いと聞けば毒でも何でも飲みそうな勢いです。特に「あるある大事典」なんて、過去にもたくさんのいかがわしい健康法を提供してきた番組です。きっとどこかの業界とタイアップしているに違いないと、普通の人なら考えると思っていましたから、世の中の人がそれほどテレビに対してピュアだなんて怖いと思います。

 ダイエットの基本を知らずに、楽して痩せようとする愚かさと、テレビで言うことは全て正しいと真に受ける愚かさのコラボレーションが、今回の事件を大きくしたわけで、そういう愚かな人ほど愚かしくテレビ局に抗議したりして、ますます愚かさを晒していくのです。今回テレビ局に抗議するということは、自らをバカだと告白しているようなものです。こんなネタで騙される方が悪いです。それにしても「DJ OZMA」の時もそうですが、テレビ局にくだらないことでいちいち抗議して何になると言うのでしょう?そんな暇があったら、安倍総理に抗議のメールでも書いた方が百倍マシです。

 もっとも、全ての視聴者がメディアリテラシーが高くて、きちんと情報を峻別できるわけではないですし、特に子どもや高齢者は頭からテレビの言うことを真に受けるのもある程度は仕方ありません。だからテレビは、フィクションとノンフィクションをちゃんと分けて提供すべきなのですが、実際には「あるある大事典」のような広告的フィクションすらもノンフィクションのオブラートに包んで番組として放送している例がたくさんあります。

 今後は番組ではなく広告だと最初に断って放送して欲しいものです。いや、「あるある」の話じゃありませんよ。あの番組は当然打ち切りにすべきですが、どうせほとぼりが覚めた頃に似たような広告タイアップ情報番組を作るでしょうからね。その時にまた同じことを繰り返すのはやめにしたいなと思うのです。


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