幹事クリタのコーカイ日誌2007

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1月16日 ● 『華麗なる一族』第1回。

 今クール最大の話題であり注目のドラマがTBS開局55周年記念の『華麗なる一族』。『白い巨塔』に続く山崎豊子原作の豪華キャストドラマですが、半年続いた『白い巨塔』と違ってこちらは全10話とコンパクトにまとまっているようです。1974年にドラマ化&映画化されて以来の映像化。もっともこれまでの主役は銀行家の万俵大介でしたが、今回は息子の万俵鉄平が主役。ただし1960年代の関西を舞台にしているところは共通しています。

 まあ見た人なら誰でも思うことは「金がかかってるなぁ」ってことで、セットもロケも本当に映画並みの予算を使っているだろうと思わせます。また今年の大河ドラマ『風林火山』よりもはるかに豪華キャストで、まあその金のかかり具合、豪華な映像や俳優の絡みを見るだけでも十分に元が取れるドラマです。

 で、ドラマとして見てどうかということですが、とりあえずは合格点をつけて良いと思います。重厚ではありますがテンポは決して悪くありません。ストーリーもわかりやすく、人物の描き方も不自然さはありません。『白い巨塔』と同じく、まさに正統派のドラマ作りがされていて、そういう意味では安心して見ることができます。

 若い理想に燃える息子・鉄平を主役に据えたことで、青春ドラマ的味付けも加わり、ドロドロ加減が少し緩和されています。社会派ドラマ、経済ドラマでありながら、男と女の愛憎ドラマでもあり、家族愛を描くドラマでもあるというとにかく欲張りな企画ではありますが、とりあえず1回目を見た限りでは何とかうまく枠の中に収めている感じがしました。

 ただ何を言えば全体に底が浅いというか、わかりやすくて裏表がなさすぎる気はします。それはストーリーだけではなく、俳優陣の演技も記号的な印象がしました。わかりやすいのですが、魅力的ではないのです。せっかくあれだけ豪華なキャストを揃えたのに、役者が名前以上の演技をしていません。だから残る感想は「豪華キャスト」「金がかかっている」なんでしょう。

 関東地区の初回視聴率27.7%と好スタートを切りましたが、今後これをさらに伸ばして30%台までいけるかどうかは微妙かもと思います。キムタクで20%、山崎豊子で5%、豪華キャストで5%、基礎票だけで合計30%はいけるはずなのですから、もしこのままじり貧していくようなら、それは企画は◎なのに制作側が×だった証拠だと僕は思います。


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