幹事クリタのコーカイ日誌2007

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1月4日 ● 箱根駅伝のメークドラマ。

 毎年正月2日、3日に行われる箱根駅伝。日本テレビが完全中継し毎回高視聴率を叩き出す人気コンテンツなのですが、実は僕はちゃんと見たことはこれまで一度もありません。なにせ2日間で12時間以上もテレビの前にいられるほど正月は暇じゃないし、それ以前に箱根駅伝は「関東ローカル」という意識がどうしても強くあって興味をそそられないのです。

 大学生の「三大駅伝」(出雲、全日本、箱根)のうち、一般にもっとも人気があり注目度が高いのはもちろん箱根ですが、僕としては全日本こそ学生ナンバー1を決める大会だろうと思っています。関東の大学しか参加できない箱根と違い、「全日本」の名がついているように、日本全国の大学が集まってくるわけですし、それに山登りがある特殊な箱根のコースと違って、全日本は熱田神宮〜伊勢神宮を走る平坦なコースで、より実力がきちんと発揮できると思うのです。

 それなのに箱根がここまで突出して人気があるのは、日本テレビが早くから完全中継して「正月の風物詩」として定着させてしまったからです。日本人の多くがのんびりと休んでゴロゴロしている時期に延々と走り続ける箱根は、寝正月の「ながら視聴」にはうってつけというわけです。それに加えて山登りという特殊なコースであることが、逆に思わぬドラマを生み出す舞台にもなるということもあります。ちょうど高校野球がお盆時期に甲子園という特殊な環境で行われるが故に盛り上がるしドラマも生まれるのと似ています。箱根駅伝は「真夏の甲子園」と対をなしているのです。

 今年も順大の今井正人というスーパースターが、まさに「ハンカチ王子」のごとく誕生しました。去年まで今井が同じ山登りの5区で2年連続区間新記録を更新する快走を見せながら優勝を逃していた順大。今年その今井が4年生になり、これまで以上の鬼気迫る走りで4分9秒差あった首位・東海大を一気に抜き去り、3年連続の区間新記録で往路優勝という大逆転劇を演じました。そして復路も今年は堅実な走りでたすきをつなぎ、今井のリードを守りきり総合優勝。ラストイヤーに「神の走り」でチームに優勝をもたらした主将・今井の見事なメークドラマでした。

 甲子園の高校野球がその魔力ゆえに様々な弊害をもたらしているように、箱根駅伝も有力な選手の関東集中や陸上部の「駅伝部」化などの弊害を及ぼしながらも、今後もますます人気が上昇していくだろうと思います。それに高校野球もそうですが、学生スポーツ中継というのは五輪やW杯のような高額な放映権料を払わなくても高視聴率を期待できるというテレビ局にとっては実に「美味しい」コンテンツですしね。

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