幹事クリタのコーカイ日誌2006

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12月29日 ● 幸せな定年退職。

 僕の上司だったS木さんが昨日で定年退職されました。僕が入社以来約24年、仕事でもプライベートでもずっとお世話になりっぱなしで、やめてしまわれるのが本当に寂しいのですが、定年ばかりはどうしようもありません。楽しい第二の人生を歩まれていくことを願っています。

 ところでそのS木さんの「お見送り」をフロアにいるみんなでしたのですが、これがまたこれまでにない派手なイベントになってしまいました。通常なら最終日の定時になったらフロアに残っている人たちが拍手して花束を渡して終わり、なんですけど、S木さんの場合、あらかじめメールで「お見送りがあるから○時にはみんないるように」と通達があり、当日は列を作ってみんなが並んでいる中をS木さんが歩いて、そこに桜の紙吹雪。まるで結婚式のようです。

 花とお餞別を贈り、局長の挨拶と本人の涙の挨拶、記念撮影してエールを切って、そしてエレベーターホールでお見送りとなりました。これだけみんなからお祝いしてもらえるというのは、もちろんS木さんの人徳によるところが大きいのですが、それとたまたまいろいろな巡り合わせが良かったということもあります。ひとつの部署に入社以来35年間ずっと在籍していたので仲が良い人がたくさんいたこと、たまたま定年される人が同時期にいなかったので集中して盛り上がれたこと、年末の仕事納めの日だったのでみんな「終わり」の感覚が共有できたこと。

 今後は恐らくこうした送り出され方をする人は現れないのではないかと思います。時代的にもどんどん会社での人間関係はドライになっているし、部署どころか会社も変わるのが当たり前になってきています。定年そのものの形態も変わってきていて、再雇用というカタチでそのまま残る人も増えるでしょう。

 こういうカタチで定年の「お見送り」できたこと自体が奇跡的な出来事なのかも知れません。そういう意味でS木さんは本当に幸せな人だったと思うし、幸せな時代にサラリーマン生活を送れた人だったんだなぁと感じました。


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